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箱根湯本駅からバスで約5分以内! お湯もアクセスもいい♡日帰り温泉湯治
サウナもマッサージも楽しみたい! 欲張り派には「箱根湯寮」
写真提供/箱根湯寮
「箱根湯寮」は、駅から送迎バスもあるからアクセスもラク!
大浴場は露天風呂の種類も多くて広々しているし、外の景色を見ながら、肩まで湯に浸かり、熱くなったら、岩に座ってひと休み。
出たり、入ったり、途中でサウナに入ったりして、ゆっくりお湯を楽しめます!
サウナの窓からは、緑が見えて気持ちがいい!
そして水風呂に入った後は、岩風呂のまわりに座って箱根の風で気持ちよく整うこともできるし。
私が行ったときにはお休みだったんだけど、最近はロウリュウも開催されているみたいです。大人サウナ―には、ぜひ足を運んでほしいスポットね。
温泉の後はマッサージと炉端料理とお酒で一日をしめくくる
温泉から出たら「ほぐし庵ゆるるか」もマスト!
温泉の後に足裏から背中まで丁寧にもみほぐしてもらったら、仕事で疲れた体がどんどんほぐれたもの。あの技術力の高さには驚いたわ!
そして、囲炉裏を囲んでお酒とごはんを食べる、食事処「囲炉裏茶寮 八里」。
山奥の鄙びた温泉宿に来たような、懐かしい雰囲気で日本酒がすすみます!
箱根は日帰りでも旅気分が味わる最高の場所!
景色もきれいだし、仕事に疲れたら行きたい温泉です!
DATA/箱根湯寮 大浴場「本殿 湯楽庵 大湯」
住所:神奈川県足柄下群箱根町塔ノ澤4
料金:大人平日¥1,700・土休日¥2,000
※GW、夏期シーズン、年末年始は休日料金
営業時間:平日10:00~20:00(最終受付19:00)/土休日10:00~21:00(最終受付20:00)
休館日:メンテナンスによる休館あり
公式サイト:https://www.hakoneyuryo.jp
静かに過ごしたいなら中学生以上限定!都内から日帰りOK!
湯河原惣湯 「Books and Retreat」を激推し!
今年の初めに日帰り温泉を探しまくった結果、見つけたのがここ!
温泉は源泉かけ流しだし、静かだし、渓流沿いに建つ建物の雰囲気もよかったし、静かにゆっくり過ごしたい時期だったので、入館を中学生以上に限定している施設を検索して見つけたました!
予約制で入館人数制限もあるから、人がいっぱいにならないところもうれしいポイントです。
惣湯テラスは夜になると幻想的な雰囲気に!
温泉に入る前から、渓流沿いの森林浴で整う
湯河原駅からバスに乗って「落合橋」バス停を下りて、渓流沿いの道を歩いていくときの気持ちよさは格別! そして渓流の道を歩いた先に見えてくるのが、温泉施設「惣湯テラス」。
昔から市民に愛されていた、万葉公園の跡地にリノベーションしてつくられた施設は、森の中にひっそり建つ大人の隠れ家という雰囲気で、心をつかまれます。
源泉かけ流しの肌にすっとなじむお湯をたたえた露天風呂
露天風呂は人が少なくてプライベート感があってゆったり。源泉かけ流しなのもうれしい。
湯河原の泉質は「傷の湯」として知られていて、傷病兵の療養地としても全国的に有名です。肌にすっと馴染む柔らかいお湯に体を沈めながら、自然の音に耳を傾ける至福の時間が過ごせます。
好きな本を読んだり、仮眠したり…思い思いにリラックスできるライブラリー
湯上りに館内着に着替えて、惣湯テラスのライブラリーでゆっくり読書。贅沢な時間の使い方に日ごろの疲れも癒されます。
毎月メニューが変わるので、何回通っても楽しめる!
予約するならぜひ食事とセットがおすすめ。
食事が感動的に体にやさしい。お出汁の味が口に広がって、どれも滋味深くて体に染みます。重いものが食べにくくなってくる40代、50代の女性にはうれしい内容です。
自然の景観を壊さない形でイマドキの建物をまちづくりの一環として作り、古い温泉街だった湯河原にお客さんを呼び戻すことに成功しているそう!
昭和のひなびた温泉街の雰囲気も楽しめます。
DATA/湯河原惣湯テラス
住所:神奈川県足柄下郡湯河原町宮下566
料金:食事あり¥6500【食事・フリードリンク(アルコールは2杯目から別料金)・館内着・タオル/滞在時間最大5時間】
営業時間:平日10:00~18:00(最終入館時間16:30)/土日祝10:00~18:00(最終入館時間16:30)
休館日:水曜日・第二火曜日
※公式インスタグラム・公式サイトでご確認ください。
要予約
※当日空きがある場合に限り、予約なしで入館可能。
公式サイト:http://yugawarasoyu.resv.jp
山口県最古の温泉禊体験で心と体を整える!
神様からのお告げで発見された長門湯本温泉「神授の湯 恩湯」
“浄化”という意味でぜひ行ってほしいのが、山口県にある長門湯本温泉の立ち寄り湯「恩湯(おんとう)」。
「恩湯」の歴史を紐解くと、約600年前、地元にある曹洞宗の名刹・大寧寺の定庵禅師が住吉大明神からのお告げによって発見されたと伝わっている、いわばありがたき“神授の湯”。
「恩湯」は公共の立ち寄り湯ですが、今も大寧寺が所有しています。
浴槽の奥にはお告げをくださった住吉大明神の石像が祀られ、その手前にはしめ縄が張られていて、神社のような神聖な空気が漂っているの。
しかも、ここの湯船は深さが1m。住吉大明神様に向かって温泉を進んでいくと、だんだんにお湯が深くなってきて、体が徐々にお湯で包まれて、清められている気分になってくるんです。
浴槽の底から湧き出る新鮮なお湯に感動♡
ここは浴槽の足元から新鮮なお湯が湧き出ているという日本でも数少ない貴重な温泉。
お湯も酸素に触れた瞬間から劣化が始まるらしいのだけれど、ここのお湯は空気に触れないから、沸き立てそのままのフレッシュな温泉を味わえる。
そのお湯に実際に入ってみると、人間の体と同じ成分の水分じゃないかって思うくらい肌になじんで気持ちがよくて。まろやかさとみずみずしさが同居しているような不思議なお湯。
アルカリ性単純温泉で、もちろん源泉かけ流し。浴槽温度はだいたい36~38度くらいで、ほぼ体温と同じなので、ゆっくりといつまでもつかっていられるから、疲労回復や不眠の改善にもいいんです。
ほんのり香るやさしい硫黄の香りや、岩盤から温泉が湧き出る音、自然の恵みを五感すべてで頂いている感じがして、心が静かに整う気がします!
恩湯を所有している大寧寺
DATA/長門湯本温泉 恩湯(おんとう)
住所:山口県長門市深川湯本2265
料金:¥990
営業時間:10:00~22:00
休館日:第3火曜日
公式サイト:https://onto.jp
入浴料200円!? 「由布院の共同温泉」2軒
大分空港には足湯もあったし、大分県は温泉の宝庫。
由布院温泉へは大分空港からリムジンバスを利用すれば1時間くらいで着くので、アクセスも便利です。
源泉数2位の由布院は、たくさんの温泉旅館や日帰り温泉があるけれど、今回は気軽に駅から歩いて行ける二つの公共温泉に立ち寄ったので、ご紹介します。
江戸時代の文献にも残っている檜を使った内湯「ゆのつぼ温泉」
1軒目の「ゆのつぼ温泉」は、メインストリートの湯の坪街道から1本入った大分川沿いにあって、街道沿いの喧騒が嘘のようにとても静かな場所。
入口はまるで昔の駅舎のような風情のある佇まいです。
ここの共同浴場はとても歴史が古くて、江戸時代の文献にもその名前が残っているそう。
この黄色いポストに入浴料200円を入れてから入ります。無人なのでおつりはもらえないから、こちらに出かける方は必ず小銭を用意していくことを忘れずに!
ポストにお金を入れるおおらかな文化も、美肌の湯に200円で入れることも両方すごく羨ましいですよね。
写真の木の扉を開けると、男湯と女湯に左右でわかれていて、靴を脱いで脱衣所へ向かいます。
浴槽は檜を使った内湯
お風呂は大きくないけれど、窓から木漏れ日が入ってくる、とても静かで落ち着いた空間。石畳に囲まれた風情のある檜風呂に歴史を感じます。
ミワ:午前中にうかがったのだけれど、先客に地元のマダムが一人いらっしゃって体を洗っていたの。「こんにちは」とあいさつをしたら、地元民じゃない私を見てびっくりされていたわ。きっと午前中は地元の常連さんしかいらっしゃらないのでしょうね。そして、シャワーはないから、浴槽に入る前に洗面器で浴槽のお湯をくんで、かけ湯をしながらお湯で汚れを落として湯船に入ろうとしたら…。
ミホ:入ろうとしたら?
ミワ:先客のマダムに「浴槽に入る前にお下をきちんと洗いなさいね」と声をかけられたの。突然のことだったから、ちょっとビビッてしまって「はい」と答えて、タオルでゴシゴシ全身を洗ってから温泉に入ったの。
ミホ:二人っきりだし、それは驚くわね(笑)。
ミワ:そして温泉に入ったら、マダムが話しかけてくださって。「この温泉はここに毎日通っているみんなで守っているんですよ。お湯が汚れないように、入浴前には石鹸で体を隅々まで洗って、泡をきちんと落として、お湯に泡が入ったり、汚れないように気をつけて入るのがここのルール。お年寄りが多いから、コロナ以降は以前よりもっと気をつかって、みんなで感染をしないようにここのお湯を大切に使って、守っているんですよ」と教えてくださったの。ここのお湯を毎日使っていらっしゃる地元マダムたちは、この温泉をいつまでもキレイに保つために、細心の注意を払って温泉を利用されているの。そのお気持ちに胸を打たれたわ。
ミホ:いいお話ね。
ミワ:温泉は単純温泉で、Phが高めのやわらかいお湯でとても気持ちがよくて。でも、ちょっと熱めのお湯だったから、長く入っていられなくてお風呂から上がってしまったのね。
そうしたら地元マダムが「もうあがっちゃうの? せっかくだから、もっとゆっくりしていきなさいな」って声をかけてくださったの。マダムとも打ち解けて「いいお湯をありがとうございます。また必ず来ますね!」って、ずっと昔からの知り合いのように笑顔でお別れしたの。
ミホ:温泉のようにやさしくてあったかい出会いね。そういう出会いがあるのが公共温泉の良いところ。
DATA/ゆのつぼ温泉
住所:大分県由布市湯布院町川上1087番地1
料金:¥200
営業時間:10:00~22:00(変動あり)
休館日:なし
由布院駅から一番近い共同温泉「乙丸温泉館」
二軒目に寄った公共温泉は、由布院駅から最も近い共同温泉「乙丸温泉館」。
駅から駅前・由布見通りをまっすぐ進んで約5分で到着! 駅から近いから、地元の方はもちろん、観光客にも広く親しまれているそう。
こちらの入浴料も200円。
入浴料の200円を入口にいらっしゃったスタッフの方にお渡ししたら「お賽銭箱に入れますね」と。驚いてそちらを見てみると、館内には温泉の守り神・薬師如来が祭られていて、そちらの賽銭箱に入浴料を入れてくれます。
大きな窓が気持ちのいい解放感のある浴槽
うかがったのはちょうどお昼前くらいだったのだけど、どなたもいらっしゃらなくて、大きな窓から日の光が差し込んだ浴槽は解放感があってとても気持ちがよかった。
もちろん浴槽に入る前には「ゆのつぼ温泉」の地元マダムの教えを守って、受付で石鹸を買って、体を隅々までキレイに洗ってから入りました!
浴槽も脱衣所もとてもキレイで、地元のみなさんがこちらのお湯を大事に守っていらっしゃるのを実感。
私のあとから入ってこられた地元マダムも、きちんと体も髪も洗ってからゆっくりと浴槽に入られていました。私たち観光客も、地元の方に守られているキレイな温泉をおすそわけしていただけいている気持ちで、地元のルールを守らなければいけないと思います。
DATA/乙丸温泉館
住所:大分県由布市湯布院町川上2946番地1
料金:¥200
営業時間:6:30~22:00
休館日:第3木曜日
温泉好きがこぞって推す!日本一の炭酸泉
温泉好きイチオシの炭酸泉を長湯温泉「大丸旅館」で満喫♪
大正6年から続く老舗の「大丸旅館」で味わった、炭酸温泉の感動体験を
長湯温泉の老舗「大丸旅館」
与謝野鉄幹・晶子夫妻や徳富蘇峰などの文豪も投宿したそう。建物は平成元年に全面改築して純和風の風情を残しながらより快適になっています。
今回、ライター ミワが宿泊したのは、「大丸旅館」の創業当時の設計を復元した別館「藤花桜」の和洋室。芹川(せりかわ)を見下ろし、川のせせらぎが聞こえる癒しの空間。温泉後、和室にゴロンとしたときの気持ちよさは格別だったとか!
「大丸旅館」で女将テイさんの夢が掘り当てた「テイの湯」
「テイの湯」の名前は、三代目女将の名前。
ある日テイさんの夢枕に白髪のご老人が現れて、隣の茶畑にすばらしい高熱泉が出るだろうと告げられ、掘ってみたら50度の温泉が湧き出たという。なのでその女将の名をとって「テイの湯」となったそう。
炭酸ガスはお湯に含まれる量によって呼び名が変わり、温泉1kgに溶け込んでいる水以外の成分が1000㎎以上のものを炭酸泉、1000㎎未満を炭酸水素塩泉と呼びます。
大丸旅館のお湯は炭酸ガスが溶け込みにくいといわれる高温度だけれど、高温域の限界値に近い炭酸ガスが溶け込んでいます。
温泉後のほぐれた体に染みる、地元産食材を使った滋味深い料理
夕食、朝食ともに川を臨む、落ち着いた雰囲気の小さな個室でいただいたのだけれど、温泉でほぐれた体にじわじわと染みる、地元の食材を使った胃にも心にも優しいお料理ばかり。
耳をすませば川音と虫の声が響いて、一句読みたくなるような雰囲気の中で静かにお食事がいただけます。
朝食。地元の食材を使ったお料理はどれもおいしくて、朝から完食
朝食の温泉がゆが、絶品!
こちらの源泉で炊いている温泉がゆは、ほどよくつぶつぶ感も残っていて、甘みもあって、いくらでもおかわりできてしまうほどの美味しさです。
DATA/大丸旅館・大丸別館藤花桜
住所:大分県竹田市直入町大字長湯7992番地1
公式サイト:http://www.daimaruhello-net.co.jp/
POLAが認めた美肌温泉・黒湯厳選かけ流し
蒲田の「SPA&HOTEL和(なごみ)」
東京近郊にもある「こだわりの源泉かけ流しの温泉」をご紹介します。
東京を含む関東平野は大昔、海の底でした。それで地層の中に海藻が含まれた層があり、その土壌の中の植物などが長~い時間をかけて分解発酵された「フミン酸」という有機物が、黒い色のもと。それが溶け込んでいるのが黒湯になっています。
さらに、今年6月に「ポーラ肌科学研究所」の分析によって、ここの黒湯につかると、肌の保護力が高くなることがわかり、美肌温泉として証明されたというから、すごい!
ポーラの肌化学研究所より立派な美肌の湯の証明書もいただいています
中央が黒湯源泉かけ流しの冷泉浴。15度くらいなのでサウナ後にもピッタリ
黒湯源泉かけ流しの大浴槽のお湯、本当に真っ黒です。でも見た目と違って、ここのお湯は少しとろみがあって柔らかい、やさしい感触。
皮膚の表面を軟化させる効果がある黒湯だけど、お湯につかった感じはマイルド。少し熱めのお湯ですが、露天風呂なら出たり入ったりできて、いつまでも入っていられそう。
源泉かけ流しのあつ湯と冷泉浴を交互に入る温泉の無限ループが叶います。こんな贅沢な温泉浴が東京都内でできるなんて!
併設のHOTELには、黒湯源泉かけ流し天然温泉を部屋で楽しめる家族風呂付のお部屋もり、東京旅行の際のホテルとしてもおすすめ。
大浴場以外にも、遠赤外線サウナやミストサウナ、休憩スペースも充実しているから、一日中ゆったり過ごせる、最高の施設です。
DATA/SPA&HOTEL 和(なごみ)
住所:東京都大田区西蒲田7-4-12 4F
料金:大人(5時間)¥2,680(平日)、¥2,980(休日)
営業時間:11:00~翌朝9:00
公式サイト:https://spa-nagomi.com/index.html
聖徳太子も感動したお湯とその歴史を知れば、さらに魅力倍増!
変わらないからこそ価値がある! 「道後温泉本館」で明治にタイムスリップ
道後温泉本館入口。早朝は6時の営業開始前から人が並んでいることも
5年半ぶりに全館営業を再開したばかりの道後温泉本館!
道後温泉は国指定の重要文化財だから、外観は変わっていないけれど、2019年から5年半もゆっくりと時間をかけて、歴史的、文化的な価値はそのまま残して、見えないところで耐震性を高めるなどの細かい技術を駆使して保存修理されたそう!
外観もさることながら、明治時代に改築された雰囲気をそのまま残す浴槽や休憩室は、そこにいるだけでタイムスリップした気分に!一度行ったら、何度も行きたくなる要素が満載な温泉です!
道後温泉の魅力の一つは、その歴史的背景。道後温泉は伊予の「風土記」にも登場する日本三古泉のひとつで、ケガをした白鷺がここのお湯を見つけたといわれています。だから道後温泉本館には、シンボルの白鷺のオブジェがいっぱいあります。
それに、あの聖徳太子も来浴していて、その泉質に感動して石碑まで建てさせているんです。「源氏物語」にも登場しているし。江戸時代には松山藩主・松平定行が身分別に士族用、僧侶用、婦人用、庶民男子用に分けて温泉施設をつくったという歴史も。
そして現在の建物は明治23年(1890年)、多くの反対を押し切って初代道後湯之町町長・伊佐庭如矢氏が「100年後にもほかが真似できないものを!」という想いで、改築したものがベースになっているんです。
明治時代に城大工が手掛けた建物は、映画「千と千尋の神隠し」を彷彿とさせるような重厚感。館内に入ると、お城のような急な階段や狭い廊下が迷路のように入り組んでいて、歴史を旅しているようにワクワクした気分も味わえます。
いつでも最高のお湯を提供する18源泉のブレンド湯
泉質は美人の湯と呼ばれるアルカリ性単純泉。道後温泉は、刺激が少なくてほんの少しとろみがあって、シルクのようにそっと肌を包んでくれる感じ。老若男女、誰もが喜ぶ優しいお湯です。
無加温・無加水の源泉かけ流し。そのシステムが独特で、20度から55度の18本の源泉からくみ上げられたお湯をブレンドして、42度の適温にしているそう。
坊っちゃんも浸かった⁉ 砥部焼の陶板壁画が目印の「神の湯」
こちらは神の湯女子の浴室。壁画には大国主命と少彦名命が描かれています。全館営業再開後は、ボディソープやシャンプー、ドライヤーも完備
道後温泉には神の湯と霊(たま)の湯の2つの浴室があり、泉質は同じ。
神の湯は、浴槽の扉を開けるとバーンと目に飛び込んでくるのが、石造りの浴室と砥部焼の陶板壁画。
「湯釜」と呼ばれる湯口からは温泉が流れていて、公衆浴場とは思えない品の良さを感じられるんです。それに温泉の深さも魅力。ここは80㎝と深いので肩までしっかりつかったり、足だけつけてぼーっとしたり…。少し熱めのお湯だから、すぐに体がポカポカに!
ここで絶対見逃さないでほしいのが、陶板壁画の横にある「坊っちゃん泳ぐべからず」の看板。
小説『坊っちゃん』の舞台は松山。東京から来た坊っちゃんは松山のことを「田舎だ」なんてディスりながらも、道後のお湯はべた褒め。浴槽に誰もいない時を見計らって泳いじゃっていて、それが見つかってかけられたのが「湯の中で泳ぐべからず」の看板。
神の湯には小説をもとに「坊っちゃん泳ぐべからず」の看板がかけられています。
広々と開放的な「霊の湯」で、のびのびゆったりお湯に浸かる
まさに公衆浴場といった開放的な空間。霊の湯二階席・三階個室・三階貸し切り室の利用者のみ入浴可能
こちらは浴槽中央の湯釜に、道後とゆかりの深い大国主命(おおくにぬしのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)の二神像が鎮座している開放的な空間。
広々としていて、よりゆっくり入りたい方におすすめです。
どちらも入りたいという方には、霊の湯の休憩室の二階席(2000円/60分)や個室(2500円/90分)を利用すれば、神の湯、霊の湯のどちらも楽しむことができ、浴衣や貸しタオルもついているから、温泉後もゆっくりくつろげて満喫することができます。
湯上りは休憩室でぬるめのお茶と茶菓子を頂きながらまったりと
レトロな器は昔から大事に使われている年代もの。ぬるめのお茶が温泉後の体に染みます
せっかく道後温泉に来たら、広間でゆっくりくつろぎながら温泉を堪能してほしいです。浴衣を着て広間でお茶をいただきながら、ほっと一息。道後温泉でしか味わえない非日常な世界観なんです!
画像協力/道後温泉事務所
DATA/道後温泉本館
住所:愛媛県松山市道後湯之町4-30
料金:6種類の入浴コースがあるので、公式サイトで確認を!
営業時間:神の湯階下/6:00~23:00・霊の湯/6:00~220:00
公式サイト:https://dogo.jp
温泉好きライター/ミホ&ミワProfile
ミホ:健康、医療、美容、ダイエットをテーマに雑誌やWEB、書籍で執筆するヘルスケアライター。ワインエキスパートの資格あり。20年以上前に温泉ソムリエを取得。温泉と酒と鉄道をこよなく愛す。特に秘湯が好きで、過去に「日本秘湯を守る会」のスタンプ帳を2回コンプリートした経験あり。最近ハマっているのは推し活(平野紫耀くん強火担・Number_i箱推し)。
ミワ:ダイエット、美容記事のほかトラベル媒体でラグジュアリーホテル、宿の取材歴多数。健康と美容と旅を追求するヘルスケア&トラベルライター。温泉好きが高じて温泉ソムリエを取得。温泉とマッサージと猫をこよなく愛し、いいお湯を求めて、全国の温泉を渡り歩く。
取材・文/山本美和