私はすごく飽きっぽい性格なんだけど、趣味の家庭菜園はずっと続いています。
なぜかといえば、それはずっと失敗しているから。自分をほめたいのに失敗して終わったら、ほめようがないじゃない?(笑)。最後には笑って終わりたいから、成功するまで続けているんですね。
ただ、これが「惨敗」だったら、ふてくされてソク辞めると思うの。自分には家庭菜園が合わなかったんだって。でも、中途半端に2/3くらいは成功するから、余計に次にチャレンジしたくなるの。つまり、人は「あと少しで何とかなる」と思うと、もっとも努力しやすくなる生き物なのよね。
ダイエットをものすごく頑張っている人もそう。人から見たら、たいして太ってもいない、そこそこスタイルのいい女のほうが頑張るのよ。「もう少し頑張ったら、私はクラスが上がる」と思うから、ものすごく努力するんですね。もっとも動かないのが太り過ぎの人。「30キロやせても70キロじゃん」って思うから全然頑張れない(笑)。
ということで、何か目標設定をするときは、大きな野望を持つのではなくて、ちょっと頑張ったら、達成できそうな目標にすることがポイントです。
たとえば最終目標設定が100としたら、最初から100を目指しても遠すぎて無理だから、20くらいを目指す。20になったら、次は40を目指す。そうやって小刻みに頑張るのがベストだと思います。
幼稚園生がいきなり東大を目指せないのと一緒ですね。遠すぎない目標を一歩ずつ、登って行こう!!
「こいきな奴ら PARTⅡ」週刊マーガレット1986年37月号扉
取材・文/佐藤裕美