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安静呼吸と努力時呼吸の違いとは?

近藤拓人さん

近藤拓人さん

AZCARE代表。
WOW’D宮崎テクニカルディレクター。
おもに欧米の教育機関にて感覚運動分野の教育を受け、アスリートのトレーニングや痛みを抱える患者のリハビリを行う

呼吸は、状況に合わせて変わるのが理想的

 

息を深く吸って酸素をたくさん取り込むことが、"いい呼吸"だと思っていませんか?  実は現代人の多くは呼吸の"しすぎ"で心身の不調を招いているとか。本当に大切なのは"深呼吸"でなく、状況に合った呼吸ができる体をつくること。それができれば猫背解消、免疫力アップ… 健康と理想のボディも手に入るのです!

 

正しく呼吸をすることは健康を保つうえで重要なこと。しかし、現代人の多くは呼吸をしすぎている人が多いとか。数々のアスリートのトレーナーを務める近藤拓人さんに伺いました。

 

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●呼吸には安静時呼吸と 努力時呼吸がある●

 

正しい呼吸とは、つねに深呼吸や腹式呼吸ができていることだと思いがち。でもこれは誤りなのだとか。

 

「呼吸は脳によってコントロールされ、その時々の状況に応じて変化しています。運動中と睡眠中では呼吸の量や速さ、仕方も違い、運動中には運動に適した呼吸、睡眠中には睡眠に適した呼吸をしているのです。

 

さらに詳しくお話しすると、人間は一日に約2万3000回も呼吸をしていますが、大半が〝安静時呼吸〟と呼ばれる静かでゆっくりした呼吸。このときに使われるおもな筋肉は、横隔膜や肋間筋、腹筋群、骨盤底筋群です。一方、激しい運動時の呼吸は〝努力時呼吸〟と呼ばれ、安静時呼吸で使う筋肉に加え、首や肩、鎖骨周囲の筋肉や背筋なども使われます。理想的な呼吸とは、安静時には安静時呼吸、強度の高い運動時には努力時呼吸ができることです」

 

これができないと心身に不調が。

 

「呼吸が正しくできていないと、安静時にも努力時呼吸のとき使われる筋肉が働いてしまうといったことが起こります。すると筋肉が疲弊し、肩コリや首の痛み、頭痛、疲労などの原因に。つまり呼吸は状況に合わせて変わるのが理想的なのです」

 

 

 

次回は、「呼吸のしすぎが招く心身のトラブル」について詳しくご紹介します。

 

 

撮影/城 健太(vale.) ヘア&メイク/木下 優(ロッセット) モデル/島村まみ スタイリスト/程野祐子 構成・原文/和田美穂

 

 

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