自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
心と体にきく 毎日のツボ
第2章 生活習慣病にならないために
第2章では、具体的な症状別に効くツボについてご紹介していきます。
夜中に目が覚めてしまったり、出先でも気になってしまったりと悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
今回は、そんな「トイレが近い」悩みに効果のあるツボをご紹介します。
トイレが近くて夜中に何度も目が覚めるほどひどいと、寝不足になって辛いもの。旅行に出てもそのことばかりが気になって景色を楽しむ間もないくらいだったりすると、楽しみが半減してしまいます。
とくに女性の場合は、冷え性とも関係するのでふだんから下半身を温めて、せめて冷えからくる症状が強くならないよう注意しましょう。
東洋医学では、五臓六腑でいう「腎」と「膀胱」はいわゆる表裏関係にあるので両方が関係しているとみます。膀胱には、尿を蓄え排泄するという機能がありますが、「腎」の腎気(元気になる陽気)が少なくなると、膀胱に尿をためておけず、トイレが近くなるのです。そこで腎気を高めることで陽気を補足して改善していきます。
ツボは「中極(チュウキョク)」と「太谿(タイケイ)」です。
2つのツボをゆっくり押すことがポイントです!
「中極(チュウキョク)」
「太谿 (タイケイ)」
「中極」はお臍から指6本分、真下の位置にあります。内くるぶしとアキレス腱の間にある「太谿」ともども、毎日5回ほど、ゆっくり押してあげましょう。
中極は中指、太谿は親指で押します。
【もっとイイネ!】
市販されているお灸を、1日1回すえるのも効果が期待できます。
次回は、クセになりがちな「膀胱炎を防ぐ」ツボをご紹介します。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子