自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
体と心にきく 毎日のツボ
第4章 これで安心して仕事ができる
第4章では、仕事や職場の様々な場面に応用できるツボを紹介します。
【デスクにいたまま健康法】
ずっと座りっぱなしだったり、同じ姿勢で立ったままの仕事が続くと背中にはりを感じ痛くなりませんか?
今回は、そんなときの背中の筋肉をほぐし、痛みを軽くしてくれるツボをご紹介します。
長時間パソコンを操作したときや、立ち仕事が続いたとき、背中がはって苦しいと感じることはありませんか? それは背中の筋肉の血行が悪くなるためです。本来筋肉が働くためのエネルギー源である酸素や栄養素が十分に燃焼されず、疲労物質の乳酸が背中全体の筋肉の中にたまってしまい、痛みをひきおこすのです。
東洋医学では血行が悪くなることは「気」が滞っている状態であり、やがて病気をひきおこすと考えられています。決してほうっておかないようにしてください。
ここでは背中全般の筋肉をほぐし、軽くしてくれる、とっておきのツボ「天宗(テンソウ)」を紹介します。場所は肩甲骨の中央にあり、押すと痛いと感じるところです。
そこをほぐすように1分くらい、左右揉んでみてください。自分で押すには少し難しい場所ということと、自分で揉むより、人に揉んでもらったほうが気持ちいいこともあり、だれかに押してもらうのをおすすめします。
押すと少し痛みを感じる部分を揉めば痛みが軽くなります!
「天宗(テンソウ)」
「天宗」は、肩甲骨の中央、少しくぼんでいるところ。押すと痛いと感じる部分です。
人にやってもらうときは親指で押してもらいましょう。自分で押す場合は、左手の中指で右の肩甲骨を、右手中指で左の肩甲骨を押すと、なんとか届くと思います。
孫の手をカーブさせたようなツボ押しグッズを使うと、手の届きにくい場所でもラクにできます。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子