「十和子道」 第20回
「君島家愛用の調味料と食材をご紹介します」
前回、「40代に入り食生活で劇的に変わったのがオイルの摂り方」とお話した続きです。
今回はオイルをはじめ、今お気に入りの調味料、食材などもご紹介したいと思います。
(この日、着ていたシャツは下の娘さんのもの。つけているエプロンはFTCのオリジナル)
以前は太る元凶として頑なに避けていたオイルですが、脂質は熱の発散を防いで体温を保ち、ビタミンの吸収を助け、ホルモンをつくる材料や脳の構成物質としての重要な役割もあるとききました。
50歳になり、しみやしわはもちろんたるみやくすみなど、いよいよ抜き差しならない肌の状態を痛感する年代となり、これからの私にとって良質なオイルは何より必要だと実感しています。
そこで注目したのが亜麻仁油。
オメガ3系を多く含む亜麻仁油は、ジュースやサラダドレッシングにまぜて生で摂るようにしています。
そして最近、夕食後に家族で飲んでいるのが、しそ油。
(写真上 健康しそ油 /太田油脂)
しそ油は亜麻仁油同様、オメガ3系のオイルでα-リノレン酸を多く含んでいます。
ココナッツオイルは、以前はそのまま飲んだり(いや、食べたり?)、コーヒーに入れたりしていたのですが、最近はもっぱらカレーや野菜炒め専用です。(写真下 食用やし油/ココウェル)
独特の甘い香 りとマイルドでミルキーな風味はココナッツならでは。
「たったスプーン一杯入れただけで、お料理がすっかり南国風になるのねえ」と、オイルの持つ個性を今さらながら 実感しているところ。
そして、ココナッツに負けず劣らずの「威力」を発揮するオイルがごま油。
(写真上 知人にいただいて以来愛用している 関根の胡麻油/胡麻油の関根)
よくも悪くも個性の強いごま油。
オススメの使い方はお味噌汁に入れることです。
え、お味噌汁にごま油?と怪訝に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、大根のお味噌汁にごま油をくるりとひと回しかけてみてください。
大根の青臭さがなくなって、こくのある味わい深いお味噌汁になります。
いつものお味噌汁の味に飽きた方もぜひぜひお試しあれ。
(すりごまと七味を少々入れると、さらに風味がたちます!)
そして私の「食」において、決して外せないのがスイーツ。
重なる年齢、落ちる代謝…いろんなことを考えると控えるべきなのでしょうが、やめるなど到底無理なお話(笑)。
とはいえ、糖質の摂りすぎは何一ついいことがありません。
ですので、大好きなスイーツを少しだけいただくようにしています。
例えば
原宿 瑞穂の豆大福(写真下)。
差し入れやお土産によく使わせていただいています。
上品なこしあんの甘さと香ばしい豆の香り、ほどよい塩味は瑞穂さんの大福ならでは!
ほかにも
とらやのねりきり、
トップスのチョコレートケーキ、
代官山小川軒のレーズンウィッチ、
そして銀座千疋屋の季節のショートケーキ(写真下)。
とくに桃のショートケーキが大好きです。
こんなに年を重ねても、ショートケーキにフォークを入れるときは胸が高鳴ります。
それにしてもどうしたって素通りできないスイーツたち…(笑)。
もし“残りの生涯、食べていいスイーツはひとつだけだとしたら?”と意地悪なことを言われたら、ケーキ?あんこ?焼き菓子?
…かなり悩んだ末に選ぶのはきっとチョコレート。
チョコレートはたったひとかけらでも、甘くて濃くて苦くて滋味深くて、幸せになれるので。
我慢はいずれどこかで必ず破綻しますから、甘いものの誘惑には、敢えてしっかり溺れるつもりでいます。
ただし、銘柄限定、期間限定で、ほんのちょっとだけ。
ただしチョコレートについては「カカオ70%以上のダークチョコなら糖分や脂肪も少なく、ポリフェノールも豊富!」と、呪文のように、言い訳のように唱えながら、少々多めに(笑)。
幸せでありつづけることは難しいことだからこそ、食卓は喜びに満ちていたい。
外で何があっても「さあ、うちに帰ろう」と思える、いえ、思ってもらえる場所にしたいのです。
おいしい食卓をみんなで囲めるのは幸せなのよ、と。
そんなことを娘たちに、食を通して伝えられたらいいなと思っています。
(写真上 お昼ごはんの準備をしつつ、横であれこれ取材している編集部スタッフに、おすすめの食材や調味料を棚から出してくれている十和子さん)
〈ほかにもあります。君島家愛用の調味料、食材〉
●醤油
「調味料はあまりこだわらずに、気になったものはあれこれとトライしているのですが、お醤油だけは不動です。家族もすっかり慣れてしまっているので、ここ以外のお醤油を使うと“なんか違う…”と、軽い拒否反応を起こされてしまうほど(笑)」 低塩だし醤油/鎌田醤油
●海苔
「海苔がおいしいと、おにぎりはご馳走になるんです」有名寿司店をはじめ多くのプロに愛されている海苔。
佐賀のはしり/丸山海苔店
●レトルトごはん
うるち米、押麦、きび、あわ、はと麦の五穀。冷蔵不要の真空パック。「おにぎりをひとつだけ、とかごはんを一膳だけとか、そんな“ひとりごはん”のときにお世話になります」 元気な食卓 五穀ごはん /濱田製麦
●卵
ミ ネラル豊富な天然水と有機農法による健康な大地で作られた、有機JAS認証取得、日本初のオーガニック卵。「お値段もなかなかな高級品ですので、ゆで卵や 目玉焼きなど、卵の味と栄養をまるごとしっかり摂りたいときにいただいています。滋養あり!と、念じながら(笑)」リアルオーガニック卵/黒富士農場
●パン
VIRONのパンも大好物なもののひとつ。「とにかく美味しいの ひとこと。カルピスの特撰バターやオリーブオイルをつけていただくと、あっという間になくなっちゃう。ちなみに一般的に敬遠されがちなパンの端っこの固い部分は、私 が担当です。というかむしろ好物! あえていただきたい所なんです。硬いパンが苦手な主人と次女は“どうぞ、どうぞ!”って(笑)」
●ランチや忙しいとき「あと一品欲しい」と思ったら…テイクアウトのお惣菜
会社から近く、行きつけのスーパーのお惣菜は希少糖を使用するなど調味料にもこだわりあり。お気に入りは、ほうれん草の胡麻和えと卯の花/紀ノ国屋インターナショナル
取材・文/稲田美保 撮影/冨樫美和、本多佳子 ヘア/黒田啓蔵
*オールカラー、自宅で撮影、オール私服、収録写真400点
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