自分に対して正直であること。
そして「何が起こっても大丈夫」と信じてみる、結婚も仕事も人生も。
それが心の健やかさの鍵。
50歳の誕生日を迎え、私は若さを一つ失ったけれど、
その分また一つ賢くなり、強くなり、自由になったんだと思いました。
~書籍「十和子道」P97、103より~
<担当編集者からみたこの言葉の背景>
年齢を重ねても美しくありたいと願う女性に〝刺さる〟内容をたくさん掲載したつもりの『十和子道』だが、他にもぜひ手に取ってほしい人たちがいた。
それは
〝子育てと仕事の両立に悩んでいる母親〟
〝漠然とした不安を感じながらも、自分らしい老後とは何かを考え始めたアラフィフ〟
〝ときには歯をくいしばりながらも頑張って働き続けている仕事を持つ女性〟
である。
そこで本の後半は十和子さんの子育てのモットー、老後をも見据えたお金との付き合い方、仕事に対する考え方を収録した。
長い付き合いとはいえ、どれも今まできいたことがなかったテーマである。
この連載の最初の方でも書いたが、〝どうせ家事は人を雇っているんでしょ〟という世間の見立てとは違い、君島家には昔も今も家政婦さんはいない。
働きながら子どもを育て、家を整え、そのうえ美を磨いている十和子さん。
誰もが平等に一日24時間しかない中、これはもう超人としか思えない。
そこで最新の一日のスケジュールや時間がないときによくつくる時短料理を掲載することにした。
食事作りに欠かせない常備している調味料、お取り寄せしているものなどをたくさん紹介してある。
ちなみに今あらためて数えてみたら調味料とお取り寄せの写真は計44カット、「料理の味を決める大事な塩」なんぞは台所から持ってきてくれた4種類全てを掲載している。
(「家内の手料理で一番好きなものはカレー」とご主人の誉幸さん。愛用のルーはこちら/「十和子道」P59より)
どれもお腹を空かせて家で待っている娘さんに少しでも早くごはんをつくってあげたい、限られた時間でできるだけおいしいものを家族に食べさせてあげたいという思いから君島家の食卓のレギュラー選手になったものばかりだった。
そして「お金」というテーマ。
これはセンシティブなテーマであり、ときにはプライバシーにも関わってくるものなので、取材の際はいつもより気を遣った。
でも〝いつもより気を遣った〟とはいえ、手ぬるいインタビューでは済まされないのが「十和子道」だ。
「十和子さんがお金というものを初めて意識したのはいつですか」
「老後のお金について考えたり、ご主人と相談することはありますか」
「お金のありがたみを感じたこと、逆にお金って怖いとか、お金って人を変えるんだなんて実感したことはありますか」
次々と投げかけられていくお金についての質問。
ここでもやはり十和子さんは率直に話してくれた。
(使っているお財布を見せてもらったら中にはお守りが/「十和子道」P99より)
撮影/本多佳子、冨樫実和
★この連載は毎週木曜日更新してきましたが次週、次々週は休載します。
次回は2020年3月12日配信予定です。お楽しみに!
*オールカラー、自宅で撮影、オール私服、収録写真400点
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電子版には特典としてプライベートを含む計276点の写真とコメントを特別編集した「エブリディ十和子」がついています!