パソコン、タブレット、スマートフォンなど、インターネットにつながる機器を持っていれば気軽に見ることができるYouTubeは、私たちにとって、いまやテレビよりも身近なエンターテインメントとなっています。見るだけでなく誰もが簡単に動画を投稿できるのもYouTubeの特徴です。
最近では、写真を組み合わせるだけで動画が作成できるスマートフォンのアプリも登場。動画投稿のハードルはどんどん下がる一方です。
では、いま世界でどれだけの動画が投稿されているのでしょうか。
答えは、1分間に100時間(YouTubeプレスルーム参照)。ハリウッド映画だとおよそ60本分に相当します。1日だと144万時間、1ヶ月では4320万時間と、気が遠くなるような増加ぶりなのです。YouTubeはまさに「動画の大海原」と言えます。
その中で、私たちが見ているのは残念ながらほんのわずかです。はまだまだ知られていない面白いもの、何度も見たくなるもの、ためになるもの、人に教えたくなるような良い動画がたくさんあります。
そこで、このシリーズでは、自他ともに認める長年のYouTube好きで、最近では動画のプロデュースが仕事になってしまった私・熊坂仁美が、YouTubeの広大な動画の海の中から大人でも楽しめる動画やおすすめチャンネルをピックアップしてご紹介していきます。
第一回目は「料理」。
「食」は誰にとっても身近なテーマです。世界中、料理が存在しない国はありませんから、料理動画はYouTubeでは大人気カテゴリのひとつになっています。郷土料理、簡単料理、パーティ料理、ドリンク、デザートなどなど、ジャンルも数多く、それぞれレシピは無限にありますのでネタが尽きることはありません。テレビに登場する料理研究家のように、その気になれば勝手に自分の料理番組を持ててしまうのがYouTubeの面白いところです。
そのため国籍、年齢、男女関係なく、YouTubeには料理動画で人気を得ている人がたくさんいます。
YouTubeの場合は、料理なら何でもござれという総花的なチャンネルより「ベジタリアンフード」「バーベキュー」「イタリア料理」「お弁当」など、テーマを絞ったチャンネルで、なおかつビジュアルが魅力的な分野が人気を集めやすい傾向があります。
今回ご紹介するニューヨークで「クッキーアート」の教室を開いているアンバー・シーゲルさんのチャネル「SweetAmbsCookies」も、専門特化し、なおかつ見て楽しいチャンネルです。
クッキーアートとは、いわゆる「アイシング」でクッキーをカラフルにデコレーションする技術。果物や草花、キャラクター、日用品などを模したものだけでなく、まるで瀬戸物のように美しい模様をつけたものやステンドグラスの雰囲気を出したものなど、大人っぽくエレガントな作品がアンバーさんの得意なところです。
こちらはマニキュアのボトルに見立てたカラフルでスタイリッシュなクッキーのハウツー動画。日本人にはなかなかこういった思い切った色使いはできませんが、作ってみたら友達の話題を呼びそうです。
アンバーさんのサイトでは、こういったアイシングのハウツー動画の販売もしています。楽しむだけでなく、YouTubeを広告媒体と考えて、しっかりマネタイズをしているところがいいですね。
何か得意分野を持っていて、教室など開いている方であれば自分の教室の「YouTube校」という位置づけでチャンネルを開設し、動画投稿を始めると良いかもしれません。
ご興味のある方は、ぜひアンバーさんのチャンネルやサイトをチェックしてみてくださいね。