いし こんにちは。ぐうたらライターのいしまるこです。
ハーバード大学医学部根来秀行教授のweb講座「肺年齢を若返らせる!」です。前回に引き続き、「根来式肺活トレーニング」を伺いますよ。
根来 こんにちは。根来秀行です。今回は肺の淀んだ空気を一掃する呼吸法をご紹介したいと思います。
いし よどんだ空気がたまってる肺って、いやですねぇ。
根来 呼吸が浅いと、吸った息をしっかり吐き出すことができず、肺の奥によどんだ空気がたまっていくんですよ。息を吐ききらないままさらに息を吸うことで、呼吸はどんどん浅くなっていきます。
いし へぇ〜。
根来 また、浅い呼吸が習慣化していると、食事中も頻繁に息を出し入れすることになり、誤嚥のリスクが高まります。
いし そうなんですか。ストレスが多いときとか、浅い呼吸になっていることってありますよね。
根来 はい。ストレスフルな現代人には呼吸が浅い人はとても多いんですよ。深い呼吸を身につけるためにおすすめしたいのが、「口すぼめ腹式呼吸」です。
いし 口をすぼめるのがいいんですか?
根来 そうです。口を薄く閉じて息を吐き出すことで、気道の圧力が高まり、細くなった気管支が広がり、肺の奥底から空気を吐き出せます。
いし ふむふむ。
根来 同時に、横隔膜を大きく動かしながら腹式呼吸をすればより効果的。
いし 横隔膜は肋骨の下部全体を覆うアーチ状の筋肉ですよね。
根来 その通り。横隔膜が縮んで下がることで胸郭(肋骨周辺の骨格)が広がって空気が取り込まれ、横隔膜がゆるんで上がることにより肺が圧迫され、空気が吐き出されます。
横隔膜は自律神経が集まった自律神経のセンサーのような場所です。横隔膜をしっかり動かすことで、交感神経が鎮まり副交感下神経が優位になり、心身をリラックスさせて深い呼吸に導きます。
いつでもどこでもできるので、ぜひ習慣にしてくださいね。
いし はーい!
口すぼめ腹式呼吸
それではみなさん、今日も素敵な1日を!
(次回は、「なかよしカラオケで呼吸機能をUP!」です。お楽しみに!)
取材・文/石丸久美子 撮影/森山竜男 イラスト/浅生ハルミン