いし こんにちは。ぐうたらライターいしまるこです。
ハーバード大学医学部根来秀行教授のweb講座「心臓年齢を若返らせる!」の8回目ですよ。
根来 こんにちは。根来秀行です。
脈は心臓の健康のバロメーターです。
今回は、自分で脈をとって安静時の拍動を測定してみましょう。
いし 東洋医学では脈診を重視しますけど、自分でも正しく脈を取れたら、健康管理にすごく役立つでしょうね。
根来 そうですね。普段の自分の脈を知っておくと、体の不調や異変にも気づきやすくなると思いますよ。
いし 脈を感じる場所といえば、手首や首ですね。
根来 手首や首で感じられる脈は、全身に血液を送り出す働きをしている心臓の左心房と左心室の拍動が血管に伝わってきたものです。
いし 考えたこともなかったけど、そんなふうに意識してみると、ひとつひとつの脈がいとおしくなりますね。
根来 ですよね。ちなみに左心房の鼓動は小さいのであまり感じられず、脈としてハッキリ感じられるのは左心室の鼓動です。
いし ヘェ〜、そうなんですか。
ところで、脈をとるといえば、やはり手首ですよね。
あれれ、よくわからないなあ。脈が弱いのかなあ。
根来 血管の位置は人によって多少異なるので、脈が触れる場所を探して少し位置をずらしてみてください。少しだけ強めに押してみるといいですね。
1分間測って回数やリズムを確かめましょう。
●正しい脈の取り方
・基本は手首で測る
いし あっ、脈発見!
根来 首の頸動脈で測ることもできますよ。
・首の頸動脈で測る
いし 首のほうがわかりやすいかも。
ドク、ドク、ドク、規則正しく打ってます。1分間に63回。
根来 脈が規則的で、1分間に50から100回くらい拍動していれば正常です。
いし よかった〜。不整脈のパターンについても知りたいです。
根来 不整脈のタイプを判断するには、脈のリズムと心電図のパターンが役立ちます。簡単な一覧にしたので、参考にしてみてください。
不整脈のタイプについては連載第78回で解説しているので、合わせてみるとわかりやすいですよ。
・不整脈のタイプと心電図表
いし 根来教授、心電図で不整脈だけでなく動脈硬化もわかりますか?
根来 推測できますよ。ただ、心電図の読み方はけっこう技術がいるので、医師によって得手不得手はあります。なので、心電図をとってもらうときは、循環器の専門医にかかるほうがいいでしょう。
いし 了解です!
さて、「心臓年齢を若くする」の講義も次回でいよいよ最終回ですね。
根来 では最後に、脈を整えて健やかな心臓になるための秘策を伝授しますよ。
いし おおっ、それは楽しみ!
それではみなさん、今日も素敵な1日を!
次回はいよいよ最終回、「脈を整えて、健やかな心臓になるには?」です。お楽しみに!
取材・文/石丸久美子 撮影/角守裕二 イラスト/浅生ハルミン