40代からの食生活が認知症の発症に大きく影響していることがわかってきているそうです。そこで実際に認知症リスクを軽減するには、どんな栄養素や食材を摂ればいいのでしょうか。これまでご紹介してきた脳活食材と合わせてバランスよく接収するようにしましょう。
テアニン
アミノ酸の一種で、緑茶に含まれる旨味成分のひとつ。脳の神経細胞を保護し、緊張を緩和するリラックス効果と、集中力を高める効果を併せ持ちます。また、試験管内の実験により「神経幹細胞を増やす効果」が証明されたとの報告も。新しい認知症予防のアプローチとして期待されています。
■多く含む食品:緑茶
アリシン
アリシンを加熱することで生成されるアホエンには、血液をサラサラにし、血行を促進して動脈硬化・血管のダメージを予防する効果が。また、ビタミンB1との相乗効果で、糖質の分解と吸収を促し、血糖値の上昇を抑制。脳の老化を促す高血糖・糖化を予防。
■多く含む食品:長ねぎ、にら、あさつき、玉ねぎ、らっきょうなど
中鎖脂肪酸
アルツハイマー型認知症になると、脳はエネルギー源であるブドウ糖を利用できなくなり、脳機能が衰えてしまいますが、中鎖脂肪酸を分解することで生まれる「ケトン体」は利用できるため、アルツハイマー型認知症の症状改善や予防に用いられることも。
■多く含む食品:ココナッツオイル、MCTオイルなど
オメガ3系脂肪酸
DHA、EPA、α-リノレン酸などのオメガ3系脂肪酸には、抗酸化作用、抗炎症作用、脂質代謝作用が。オメガ6系とオメガ3系を2:1の割合で摂取するのが理想。オメガ6系は一般的に過剰摂取ぎみなので、オメガ3系を積極的に摂取することが推奨されています。
■多く含む食品:魚(DHA・EPA)、亜麻仁油やえごま油(α-リノレン酸)など
次回は、認知症を予防する10の食べ方ルールをご紹介します。
撮影/三木麻奈 料理/舘野真知子 スタイリスト/サイトウレナ 構成・原文/瀬戸由美子