使い切れないローズマリーは冷凍保存で活用!
ニューヨークの9月のファーマーズマーケットは、野菜もお花も夏と秋が入り混じる、お得な時期になります。ハーブ類もまだまだ新鮮なものがいろいろ手に入ります。私が特に使う頻度が高いハーブはローズマリー。ローズマリーは、抗酸化作用の強いポリフェノールを豊富に含んでいます。ローズマリーはスキンケア用品にも使われることがありますが、なるほどですよね。
ローズマリーに含まれているポリフェノールの一種、ロスマリン酸は不安をやわらげる作用ももっているそうですが、確かに料理にローズマリーを使って部屋の中にローズマリーの香りが漂うと、なんだか落ち着いた気分になります。抗炎症作用やアレルギー症状を引き起こすヒスタミンの放出を抑制する作用、血行を促す働きもあるそうで、たくさんの効能が期待できます。
4ドルの束は、とても使いきれないくらいの量があります
ファーマーズマーケットで売っているハーブはスーパーマーケットのより新鮮なのですが、「いくらなんでも使いきれない!」と思うほど、一束の量が多いんです!そこで先日、冷凍してみました。小分けしたローズマリーを洗って、ペーパータオルで水気をよくとります。これが一番肝心で、水気をよくとっておかないと、いざ使う時に黒っぽくなっていてがっかりすることになります。
ちょっとしつこいくらい水気をよくふいてから、ジップロックに入れてくださいね。そうすれば、2~3週間たっていても、きれいな緑色のまま使うことができます。なお、ジップロックから取り出す時は、必要な分だけ出してすぐに冷凍庫に戻し、出したローズマリーも即座に使うことをお勧めします。
水気をしっかりとって冷凍することが肝心です
ハーブの中でも冷凍に特に向いているのはローズマリーだと思います。例えば、三つ葉も同様に冷凍可能ですが、使う時にどうしてもべちゃっとした感じになってしまいがち。葉の面積が少なく、厚みのあるローズマリーはべちゃっとした感じにならないので、冷凍保存と好相性なハーブといえるでしょう。
では、私が冷凍ローズマリーを使ってつくった料理をご紹介します。
まず、大量消費もしたいのであれば、ローズマリーを使ったグリルドチキンがお勧めです。鶏むね肉は片側に斜め格子の切り込みを入れます。そこに塩胡椒をして、凍ったままのローズマリーをあちこちにはさみ、レモン汁とオリーブオイルをかけて、摂氏225度のオーブンかオーブントースターで20分焼きます。私はトレイにくしゃくしゃにしたアルミホイルをしいて、焼いています。
焼けたらローズマリーをすべて取り除き、サイコロ状に切ったトマトをのせ、さらに新たに粗みじん切りにしたローズマリーをぱらぱらっと散らして出来上がり。お好みで、食べる時にオリーブオイルを少しかけてもいいでしょう。
レモンのおかげで、むね肉とは思えないくらい、中はしっとりジューシー!ローズマリーは焼くとどうしても黒っぽくなりますので、食べる時ははずして新たに刻んだローズマリーをかけ、トマトを加えることできれいな色を楽しめます。
凍ったままのローズマリーは、キッチンバサミで切って散らしてもいいですよ
次は、「大人のためのポテサラ」。
じゃがいもは皮をむき、塩を入れたお湯でやわらかく茹でます。茹で汁を流し、火にちょっとかけて、水気を完全に断ち切りましょう。厚いうちに塩胡椒、マヨネーズ、刻んだ茹で卵とアンチョビ、そして刻んだローズマリーを混ぜました。ローズマリーはちょっと多めがおいしいと思いますが、お好みで調整してくださいね。アンチョビとローズマリーを入れることで、ワインのお供にもピッタリの1品になります。
食べ始めたら一気になくなるシンプルなポテサラです
ローズマリーを刻んでドレッシングに混ぜてサラダに使うというのも、もちろんアリです。でもそれだけではちょっとありきたりな感じがして、刻んだローズマリーとケイパーとマスタードを混ぜて、ざくざくと切ってみました。それを半分に切ってヘタとタネをとってローストしたパプリカに混ぜました。
パプリカは摂氏225度で20分くらいローストし、手でさわれるくらい熱がさめたら皮をむける範囲でむきます。それを縦に6~8当分したものに混ぜてみました。ケイパーの塩辛さがかなり強いのですが、加熱して甘みの増したパプリカと一緒ですと、ちょうどバランスがとれてとってもおいしい!「大人の温野菜サラダ」という感じになりました!
塩胡椒はなしで。肉または魚料理の付け合わせにも使えます