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腸内細菌について知ろう! 腸は“きれい”の源

本多京子

本多京子

医学博士・管理栄養士

 

実践女子大学家政学部食物学科卒業後、早稲田大学教育学部体育生理学教室研究員を経て、東京医科大学で医学博士号を取得。2007 年4月に策定された国民運動「新健康フロンティア戦略」の健康大使。現在、NPO日本食育協会並びに日本食育学会理事。

 

日本体育大学女子短期大学では小児栄養学担当。日本紅茶協会ティーインストラクター会長、アロマテラピープロフェッショナルその他をつとめる。近著に『別冊NHKきょうの料理 シニアの楽々元気レシピ』( NHK出版)、『Dr.クロワッサン 血液力をきたえる食べ方』(マガジンハウス)『ウソ?ホント?栄養学がおもしろい!』(成美堂出版)などがある。

腸を健康にして便秘・下痢・肥満・ガンを防ぐ

おなかすっきり「腸」健康法

 

健康な「腸」になる、食べ方やレシピを、連載でお届けしています。

 

 

おなかのきれいが

心と体のきれいにつながります

 

 

腸(結腸)には、約100兆個、重さにしたら1kgもの細菌がすみついています。それだけの細菌がまるでお花畑のように、それぞれ活発に活動を繰り返しています。やっかいなのは、その菌に400~500もの種類があって、私たちの体にとってよい働きをする善玉菌と悪さをする悪玉菌がいるということ。

 

 

この善玉菌と悪玉菌は絶えず覇権争いをしています。野菜やくだものをしっかり食べて、食物繊維をたっぷり摂る食生活をしていれば、善玉菌は安泰です。でもひとたび、偏った食事が続くと悪玉菌が台頭してきます。不規則な生活や環境の変化によるストレスも悪玉菌がはびこる原因となります。

 

腸は「第二の脳」といわれるように繊細な働きをしています。そこでここでは、腸のしくみを解き明かしながら、善玉菌を増やしてご紹介していきますが、どれも簡単でお手軽なレシピを心がけました。ぜひ、試してみてください。

 

 

今回は、善玉菌が優勢だと健康が維持され、悪玉菌が増えると体調が悪くなるという「腸内細菌」について、医学博士・管理栄養士の本田京子先生に教えていただきます。

 

 

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【悪玉菌を減らして、健康的な美しさを手に入れる】

 

 

 

腸内細菌の分布はお花畑のよう

 

腸の中には400〜500種の細菌が常にすみつき、その数は100兆個、重さにすると約1 ㎏にものぼることは細菌たちのほとんどは大腸にすんでいて、生体に対して免疫を高めるなど、よい作用を行う善玉菌と、ガンの原因ともなる腐敗物質を出す悪玉菌、そのときの状況で悪玉菌に変化することもある日和見菌などがあります。

 

それぞれの菌は同じ種類のものがかたまりになって活動していることが多く、お互いに抑制したり、牽制したりしながら、腸内で共生しています。その様子がお花畑に似ているので、腸内の菌の分布を「腸内フローラ(腸内菌叢)」と呼びます。善玉菌が優勢の腸内フローラであれば、健康が維持され、心身ともに快適で、悪玉菌がはびこると体調が悪くなるという状態が生まれるのです。

 

 

腸内フローラは年齢とともに変化する

 

個人差があり、そのうえに加齢や食事、ストレス、薬(抗生物質)の服用などによっても絶えず変化している腸内フローラ。もっとも大きな変化は加齢によるもので、善玉菌は出生直後に急激に増えて優勢となり、離乳期までにいったん安定しますが、成長期を経て、老年期に至るころには逆転現象が起こってきます。

 

善玉菌の代表のビフィズス菌は、乳糖とオリゴ糖をエサに繁殖し、乳糖を乳酸と酢酸に分解し、腸内を酸性にして有害菌の繁殖を抑える働きをします。

 

 

腸内細菌増やす食品 ヨーグル2

 

次ページでは、腸内フローラのさらなる働きについて学びましょう。

 

【はつらつとした若い体でいるためには腸内フローラがカギ】

 

 

悪玉菌が増えると肌荒れが起こるわけ

 

腸のコンディションが悪くて悪玉菌が増えてくると、肌はどのような影響を受けるのでしょう。

 

まず、悪玉菌の増加で腸内に有害物質が生成されます。それが腸管から吸収されると、肝臓がフル回転で解毒しようとします。すると、肝臓の負担が増えるために全身の代謝が低下してしまうのです。

 

肌は表皮基底層で細胞分裂を繰り返しながら、4週間で絶えず新しい皮膚に生まれ変わっています。代謝が低下している状態では、肌の生まれ変わりのサイクルが停滞し、古い角質化した肌が残ってしまうのです。そのためにくすみの目立つ肌になり、部分的にカサついたり、吹き出物も出てきます。

 

また悪玉菌が増えるということは、善玉菌が減ること。これまでビフィズス菌に代表される善玉菌が行ってきたビタミンB群やビタミンKの合成能力が低下することも肌には打撃です。

 

 

 

 

【アレルギー症状と密接な関係にある腸の免役システム】

 

 

腸内細菌と免疫力の関係とは

 

腸管リンパ装置をはじめとして、免疫細胞のなんと60〜70%が集まっていて、病原菌などの外敵と栄養素などの有益なものを判別しながら、受容作用と腸壁にバリアをつくって外敵が侵入しないように防護する排除作用を繰り返しています。

 

近年増えてきたアレルギー症状と密接に関わっているのもこの腸の免疫システムです。

 

食習慣の欧米化で、肉食が増え、タンパク質を多く摂るようになったために、小腸までの間に十分に分解・吸収されないままに大腸に送られてくる「異種タンパク質」。これが悪玉菌によって傷ついた粘膜に進入しようとします。それを防ごうと免疫機能が活性化するのですが、その際、ある免疫機能が過剰反応を起こして、全身の粘膜に広がってしまいます。そしてタンパク質がいずれかの粘膜に触れるとぱっと反応を起こす、それがアレルギー反応なのです。

 

このアレルギー反応を抑制する鍵を握っているのが乳酸菌といわれています。乳酸菌の細胞壁に含まれるリポ多糖体という成分が、別の免疫細胞を活性化して過剰反応している免疫システムを抑制します。

 

 

プロバイオティクスの考え方

 

スーパーなどの食品売り場にズラリ並ぶヨーグルト製品。そのパッケージには「プロバイオティクス」という文字をよく見ます。いったいどんな意味なのでしょうか。

 

これは「体に好影響を与える生菌や生菌を含む食品」のこと。つまり、腸内の善玉菌を増やす生きた乳酸菌やビフィズス菌などのことです。プロバイオティクスはアンチバイオティクス(抗生物質)と対極にある言葉です。抗生物質は善玉菌も殺してしまいますが、プロバイオティクスは、生きた乳酸菌などを摂取することで善玉菌を増やし、腸内微生物のバランスを改善するのです。

 

 

手軽なプロバイオティクス、ヨーグルト

 

手軽なプロバイオティクスとしてのヨーグルトは、菌が生きたまま腸内にたどりついて、フローラをつくり腸壁を守る働きは同じですが、ヨーグルトごとに菌種、菌株が異なります。先に腸内フローラは個人によっても異なるといいましたが、個人ごとに合う菌種、菌株も存在します。しばらく続けて食べてみて、便通がよくなるなど体に合ったものを見つけてください。

 

また、ヨーグルトを3日間食べないと、腸内フローラが変わるという結果も出ています。食べ続けることも大切なので、飽きずに食べられるようにフルーツを加えたり、生のままサラダなどのドレシングに使うなど、いろいろな工夫をすることも必要になってきます。

 

 

腸内細菌増やす食品 ヨーグルト1

 

 

 

 

 

次回からは、おなかをきれいにするためのさまざまなメニューをご紹介していきます。

まずは、おいしく手軽に食べられる「ヨーグルト」を使ったメニューです。

 

 

 

撮影/吉田篤史 構成・原文/おおくにあきこ

 

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