若い頃は筋肉自慢(?)だったミーナですが、ジム通いを中断して早10年近く、筋肉はすっかり落ちてしまいました。老化も加わり、膝まで痛い今日この頃、理学療法のお世話になることに。将来もちゃんと歩けるよう、「筋活」始めます。
今も将来も、美しく健康でいるために
私たちには「筋活」が必要です!
「要介護」や「寝たきり」なんて、まだまだ先のこと…。そう思っていませんか? 確かに、寝込むのは先のことかもしれません。でも、それを防止するためには40代、50代での「筋活」が必須! 筋肉を鍛えることを習慣化することが、何より大切です。
OurAge世代から始める「筋活」が今後の人生を左右する!
「運動が苦手だから…」ではすまされない!
年齢を重ねるごとに、筋肉の量や鍛え方が、今後の生活、人生さえも左右します。
その理由とは?
中高年の筋トレや健康について研究している久野譜也先生にお話をうかがいました。
今回は、健康な筋肉の大切さなどについてのお話です。
久野譜也さん Shinya Kuno
profile
1962年生まれ。
筑波大学大学院人間総合科学研究科教授。
スポーツ医学の分野で、サルコペニア肥満、
中高年の筋トレ、健康政策などを研究。
2002年「つくばウエルネスリサーチ」を設立。
〝科学的根拠に基づく健康づくり〞を
基本理念に健康情報の発信を行う
筋肉は財産!
今からしっかり蓄えよう
「筋肉はかけがえのない財産です」とは、筋トレの大切さを訴えて、全国各地を回る久野譜也先生。
若い頃は、運動が苦手だから…と、体を動かすことを避けてきた人も、年齢を重ねるごとに、筋肉が生活の質に関係してくる事実に直面するはず。階段を上ると息が切れる、疲れが取れなくなった、慢性的な冷えや肩コリも、実は筋肉の衰えが原因かも。
「40代ではまだ、疲れや肌のたるみ、体型の変化を実感する程度かもしれませんが、50代、60代になると体力の衰えが顕著に。70代にはみるみる衰えて、ちょっとしたことで転ぶようになります。40代で運動習慣をつけないでいると、将来、〝寝たきり〞にまっしぐらのコースを進んでしまいます」
あるテレビ番組でのアンケートで、10年前の自分に対して「今のうちに○○しておきなさい」とアドバイスをするとしたら? と問いました。結果、1位は貯金、2位が運動だったとか。若いうちから体を動かしておけばよかったと、後悔している人が多いという事実。それほど、筋肉はある意味、人生における〝財産〞なのです。
「ほかの臓器は一度老化したら戻ることはありませんが、筋肉だけは唯一、若返りが可能です。今から筋活をすれば、〝健康長寿〞コースにシフトすることができるのです」
OurAge世代に「筋活」が必要なワケ
男性も女性も20代をピークに、筋肉は何もしなければ確実に衰えます。筋肉の低下で現れる症状は実に多岐にわたります。
「例えば、肌の老化。紫外線や女性ホルモンによる影響もありますが、筋肉量の低下による代謝の低下も関係しています。筋肉量は20代を100%としたら、40代では80%に。つまり中身が80%になれば、外側を覆う皮膚が余ってしまうことに。これもシワやたるみの大きな要因です」。
また、歩行や体を動かす機能の低下、血管も硬くなり、さまざまな疾患を引き起こします。
「40代ならまだ体は動きます。今のうちに、いかに運動習慣をつけて、筋肉を維持するか? 将来も若々しく健康に過ごすための鍵は、今にかかっているのです」
次回は、ウォーキングと筋トレの違いや筋肉量が病的に減ってしまう「サルコペニア」などについてです。
撮影/板野賢治 モデル/栗本奈央 ヘア&メイク/木下 優(ロッセット)
スタイリスト/本瀬久美子〈服〉 監修/久野譜也 構成・原文/山村浩子