オーダー家具の工事が無事終了。
1ヵ月半後に宅配便で照明器具が届いた。これで全工程完了だ。
◆1月●日
フィンランドのアルテック社からアルヴァ・アアルトのライトが届いた。
輸入元が、依頼通りコードの長さをカットしてくれていて、自分で簡単に取り付けられた。
うん、いい感じだ。
OZONEのインテリアデザイナー山田佳代子さんのアドバイスで、口がややすぼまった形を選んだので、下から見上げても電球が見えにくくまぶしくない。ただ、キッチンから料理を運ぶときに、ガラス越しの光が意外にまぶしかったので、当初入れた60WのLED電球を、同じタイプの40Wに下げた。
テーブルのどこに座っても新聞が読みやすい。夫も無事、気に入った様子だ。
さて、写真ですでにバレているけれど、残念ながら、
懸案のアンティーク家具は、まだ見つかっていない。
その場所には、新婚時代にサイズオーダーした食器棚が置きっぱなしだ。スペース幅が100cm程度なので、大型が多いアンティークで探すのに苦労している。また、グラス類の出し入れで頻繁に使うので、ドアの開閉のスムーズさなども必要。そう簡単に出会えないのだ。
とりあえず、かごや南仏系雑貨は、片付けたり処分したり、かなり減らした。それが出来ただけでも相当すっきりした。
見た目はもちろん、気分的にも。
さあ、完成から1ヵ月半。使い慣れてきた収納家具が、こちら。
このL字収納家具は大きいのだけれど、窓の下にすっきりはまっていて、木の色が柔らかいので、まったく圧迫感がない。というより、
以前より広くなったように感じるのだ。
すっきりするって、こういうことか! これには、自分でも驚いた。
写真に写るかどうかわからない程度の、カーリーメイプルのほどよい木目も気に入っている。
そして、カーリーメイプルの3mの天板により、
テラスとのつながりがより感じられるようになった。
今までテラスの植物などを別の場所に飾っていたが、この天板はグリーンが似合うではないか。祖母や母からもらった骨董の花びんやかごもよく映える。展示スペースとしてやる気にさせられる。
ちなみに、リビングの反対側(夫コーナー)との相性も悪くない。
〈L字収納家具の反省点と成功点〉
実は、1点だけ反省点がある。
「面倒」な50代として、同世代の役に立つかもしれないので正直に書いておきたい。
L字の角に電源・TV・PCのマルチメディアコンセントがあり、それが家具内にすっきり隠れる設計になっている。そのため、角からTVの下あたりにかけてコードを通す穴やスペースが設けられている。それらは結構大きくしてもらっているのだが、50代には、もっと大きくてもよかったかもしれない。家具が動かないので、機器の裏面が見えないまま手探りでコードを通すのにそこそこ難儀した。奥のほうは暗いので、老眼で見えにくいし。
まあ、大人になると、なんでも余裕があったほうが楽なのだ。これは私が30代だったら、まったく気にならなかったことだと思うけれど。
あ! さらに今気付いたが、 私はひとりでやったからたいへんだったけれど、配線好きでマメな夫や子供がいる家庭なら、問題ないかもしれない!?
とにもかくにも、それ以外は完璧。
ものがすっきり納まっていて、取り出しやすいって、幸せだ。
とくに成功したのは「とりあえず引き出し」。しばらく取っておきたい紙類をさっと入れる場所が出来て、テーブルの上がすっきりするようになった。
ここは、満杯になったら、きちんと整理せねば。それだけは肝に銘じよう。
どの引き出しも、レールの仕様で、軽くポンと押すと、途中から勝手に静か~に閉まってくれる。これも本当にストレスがない。
電気の配線孔は、サイズも問題なし。こことは別の、コードの本数の多いTV裏は、木のカバーをはずして使用中。天板の木を切り出してあるのでカバーと本体の木目が続いている。まさにオーダー家具!
CDがすっきり入った。
スキャナ兼プリンタは、使うときだけ台ごと前に出す仕様。家具の松本さんいわく「ふつうプリンタは出しておく家がほとんどなので、悩みました」。排紙位置を家電量販店に確認しに行ってくれてこの形に。
一眼レフカメラとレンズをまとめて1ヶ所に入れるのが夢だった!テラスの果樹をついばむヒヨドリやシジュウカラを見つけて、あわてて撮影する時にも、ここなら窓に近く、カメラを取り出しやすい。
しばらく取って置きたい切抜きや書類、ショップカードなどをいれておく「とりあえず引き出し」。ここは、さっと出し入れできるよう、扉のない仕様に。
花びん収納。背の低いものも多かったので、上に吊り引き出しを作ってもらった。下の段は、重さに耐えられるよう、底板が厚くしてある。
〈ニッチ収納〉
キッチン入り口脇にあるニッチ収納も、引き出しを作ったことで、死蔵スペースがほぼなくなった。左中段に縦にアイロン台をすっきり入れるスペースもできた。
家具の松本さんが、全工程で一番悩んだというのが下段の新聞収納袋。元は、深い引き出しに入れる仕様で、上まで持ち上げるのにひと苦労だったが、松本さんのアイデアで、台ごとレールで前に出てくる形に。新聞をしばるのも劇的に楽になった。日々読み終わった新聞は、台を少し前に出すだけで上の隙間からヒョイッと入れられる。夢のようだ。
以前は、いつも転げ落ちていたテープやひも類も、あ~、すっきり。楽になった~。
〈二重窓〉
さて、3ヶ所の窓を二重窓にしたが、そのうち2ヶ所は、ほぼ結露しなくなった。そして、真冬にそれらの窓に近づいても、あまり寒くないのだ。内側の窓を開けると、間の空気の冷たさに驚く。今までは、この冷たい空気が部屋に入ってきていたのか、と思うとぞっとする。
今後、家中の窓を二重にしたいぐらいだが、しょっちゅう開閉することろは、面倒だろうから熟考せねば。とりあえず、真夏の断熱効果が楽しみだ。
工事費用
●OZONE家デザイン インテリアコンサルティング<オーダー家具コース>/¥118,000
●造作家具(L字収納)、ニッチ収納/¥2,445,000
●照明器具/¥77,224
●二重窓(3ヶ所)/¥310,190
●電気工事・解体工事等/¥54,000
●ブラインド装置交換/¥236,700
●ベランダタイル工事/¥361,200
合計 ¥3,602,314
※費用はすべて税抜価格。
※収納家具は、サイズや作り、選ぶ素材により、価格にかなり差があるそうです。
ベランダから、二重窓、ブラインド、照明まで、あちこち、いっぺんにやったので、当初の予算を超えてしまったが、過去のリフォーム経験から、それも想定内。一般的には必要のないベランダタイルとブラインドの装置交換をのぞけば、予定通りの300万円だ。私の場合、13年間貯金してきたと思えば、まあ納得できる額だと思う。
さて、雑誌の切り抜きの憧れの家のようにはいかなかったけれど、1年がかりで、やっとここまでたどりついた。
OZONEの山田さん、家具の松本さんには、本当に感謝している。
休日の午後。光のまわる明るいリビング。すみずみまで行き届いた使いやすい収納家具。テラスで切ってきた植物を花びんに挿して、天板にそっと置いてみる。
13年間の重荷を下ろして、あ~、私は幸せだ。
さあ、あとはアンティーク家具を見つけるぞ~。
<おわり>
撮影/山田英博 マドレーヌ(説明カット)
インテリアコンサルティング