こんにちは。Our Ageサポーターで、熟年編集者のかよちゃんです。
鍼灸師でエステティシャン・アロマセラピストの深町公美子さんに更年期世代の体の不調にきく、ハーブティーやアロマオイルの選び方や使い方、また積極的に摂りたい食べ物などを、教えていただきました。
「更年期にさしかかると起こりやすい症状に、イライラ・不眠・のぼせやほてり(ホットフラッシュ)などが、あります。
また美容の面でも、くすみやシミなど、女性なら気になることが起きてきます。
こうした体の変化にはハーブティーを日頃から飲むように心がけるとさらに体の内側から働きかけてくれます。
美白効果があり血行をよくするなど、うれしい効果を発揮するものを紹介しましょう。
深町さんの治療室にくる方々に特におすすめしているのは、エルダーフラワーのハーブティー。
味は薄いけれど、どこか懐かしくほのかに甘い香り。美白効果のアルブチンが含まれるので更年期にはぴったり。もう少し味を期待する方には女性のためのハーブティーとして名高いマリーゴールドもおすすめ。
ぱっと開く黄色の花びらが印象的で色合いもきれいで心がなごみます。水分代謝効果で冷えやむくみにもよいでしょう。
また、抗酸化作用があるルイボスティーもおすすめです。温め効果があり若返りを促し、様々な病気をひきおこす活性酸素を抑える効果があります。
このほか、利尿効果がありむくみを取るローズティーは粘膜保護力を発揮します。また乾燥肌を防ぎ体の内側から保湿してくれるマーシュマローテ
ィーなども。
次にアロマオイルについても教えていただきました。
「香りは五感の中でもっとも原始的であるといわれ、食欲、性欲と同じで本能を司る脳の部位にダイレクトに伝わると言われています。
古代文明に端を発し、ヨーロッパ植物療法の中で完成されたアロマセラピーの世界では、心地よい香りを持つ天然精油をマッサージや入浴に用いることにより、心の内面からの美と健康を維持するための活用が実践されてきました。
東洋では「医香同源」という言葉があります。これは香りの原料は薬と同じという意味です。
一方、快適科学の分野では、さまざまな良い香りが、心身の快適な状態を守る自律神経やホルモン系、免疫系のリズムに働きかけ、ストレスのない健やかな生活に役立つ効果を持つことが実証され始めています。
気軽に暮らしに取り入れて、脳と心を休ませてあげましょう」
深町さんのおすすめは、筋肉を和らげ鎮静効果のあるラベンダー。 また、ホルモンバランスを整える、イランイラン。レモンやオレンジなどの柑橘系のオイルとブレンドしても、よく眠れるようになり、リフレッシュ効果が上がります。
これらの天然エッセンシャルオイルを5~6滴、湯船にたらしアロマバスとして楽しみます。
お湯と混ざり合うことで、香りが蒸気で一気に広がり効能を堪能できます。 またアロマランプやアロマディヒューザーなどに2~3滴たらすなどすると、熱に温められた香りが広がり、更年期の症状を和らげてくれるでしょう。
最後に、深町さんおすすめの食べ物をアドバイスしていただきました。
「良質な蛋白質を摂ることと、五味五色(五味とは→酸、辛、甘、苦、鹹(しおからい)五色は→青、赤、黄、白、黒の色合いの食材で、和食の基本の味覚をさす)をいただくような食生活をすることが大事ですね。
肉や魚は、ランチ時にたっぷりと摂るといいですよ。代謝機能が衰えてくる年代ですので、夕食は時間を守り、食べ過ぎないように心がけましょう。
特におすすめの食材は、アボカド。アボカドそのものが、五味五色に近く、五味五色のメニューがすぐ作れる食材と太鼓判。
和風にも洋風のメニューにもアレンジできますし、森のバターといわれ若返りのビタミンEがたっぷり摂れて、善玉コレステロールとなる、いい脂肪も豊富です」
骨密度が落ちてくる頃なので、更年期には良質なたんぱく質で骨を丈夫にする青菜や豆類を、意識的に取り入れることも忘れないようにとのこと。
ハーブやアロマや食生活で、40代後半から始まる更年期の不調をうまくのりきっていきたいですね。
深町公美子(ふかまちくみこ)鍼灸師・認定エステティシャン・アロマセラピスト。鍼灸・美容の学校を卒業後、A-ha(アハ)治療室開業。東洋医学にエステティックやアロマセラピーを取り入れた施術を行なう。著書に「体と心にきく毎日のツボ」(集英社)「冷え冷えガールのポカポカレシピ」(主婦の友社)