肩こりや腰痛・慢性疲労・むくみ…。気になる体の不調はタンパク質の不足が原因かも。目的に合わせて上手にとることで改善しましょう!
今回の話を伺った先生
上西一弘さん
Kazuhiro Uenishi
女子栄養大学栄養学部教授。大学のゼミでは選手のパフォーマンスが上がり、勝てる体をつくるためのスポーツ栄養学を研究し、指導にあたる。著書に『新しいタンパク質の教科書 健康な心と体をつくる栄養の基本』(池田書店)など
肩こり・腰痛に!
タンパク質で筋肉を増やし、ビタミンEやクエン酸も摂取を
タンパク質が不足すると全身を支える背骨周辺の筋肉量が減り、支えきれなくなって肩こりや腰痛が起こることも。
「改善するには、鶏胸肉やささ身などタンパク質が豊富な食材とともに、血流を促すビタミンEや、疲労物質の分解を促すクエン酸を含む食材をとりましょう」
ビタミンEはアーモンドなどのナッツ類や植物油に、クエン酸は梅干しや柑橘類などに多い
慢性疲労に!
豚肉、鶏肉、牛肉などからペプチドを補い、活性酸素を除去
慢性疲労は、活性酸素が体内にたまり、細胞が傷つけられることが大きな原因。
「活性酸素を抑える抗酸化作用の高いペプチドというアミノ酸が多く含まれる豚肉や、鶏肉、牛肉などの摂取が不足している可能性があるので、積極的に補いましょう。
同じく抗酸化作用が高いビタミンCやEが多い食品も取り入れて。ビタミンCは柑橘類や緑黄色野菜などに、ビタミンEは植物油やアーモンド、ごまなどに豊富です」
ブロッコリーやパプリカはビタミンCもEも多い優秀食品。アーモンドやレモンも抗酸化に◎
むくみに!
アミノ酸スコアが高い食品でアルブミン不足を防いで
むくみやすいのは、タンパク質不足が原因の可能性も。
「むくみは、水分や塩分のとりすぎが原因の場合もありますが、組織の水分量と血液のバランスを保つアルブミンというタンパク質の不足でも起きやすくなります。
アミノ酸スコアの高い食材からアルブミンを補って改善を」
イラスト/二階堂ちはる 取材・原文/和田美穂