早いもので、乳がんの診断を受けてから4年。今月初めに、おなじみ乳がん手術後の定期検診を受けてきました。
その際に、以前お約束した放射線治療の影響について、放射線治療の際の主担当で、今でも私を診てくださっている担当医にあらためて聞いてきたので、ご報告しますね。
放射線治療の影響について
まず、放射線治療の影響は、当てる場所によってかなり違うのだそうです。
例えば、頭とか内臓に近い場所(もしくはその臓器そのもの、胃とか)は、影響が出やすいし、例えば頭に照射すると、髪の毛が抜けてしまうこともある。けれども、乳がんについては胸という脂肪が主の場所です。臓器に直接干渉しないのもあり、先生の経験からも、そこまで影響が出る人はほぼいないそうです。
もちろん個人差もあるし、がんの進行具合にもよるそうですが、先生曰く
「ほとんどの放射線治療は外来で行うでしょう。hijiriさんもそうでしたよね。つまり、重篤な症状や病状ではない限り、基本的には”外来で対応できる治療”なんですよ。」
おお、確かに!
考えてみれば、私も毎日せっせと放射線治療のために、病院に(走って)通っていました。それもブログ(第18回、第20回、第26回)に書きましたね。
先生がおっしゃっているとおり、乳がんであっても症状が重かったり、その人の体質によっても違うとは思いますが、私のように外来でOKと診断された患者であるならば、放射線治療が原因で、テレビや映画で見るような”ベッドの上から動けない病人”になることは多くないと考えてよさそうです。
抗がん剤の影響について
抗がん剤についても聞いてみました。
正直、抗がん剤の副作用もやはりそのがんによっていろいろだそうで、処方されたからといって全員が重い症状が出るわけでもないし、やはりそのがんが発生した場所や病状によって全く違うそうです。
ただ、一般的に放射線治療よりも抗がん剤の方が、どちらかというと影響が出やすい傾向はあるらしいです。治療方針として、放射線治療と抗がん剤を組み合わせるケースもあるので、前述したように部位の問題なども考え合わせると、一概にどれが一番きつい(影響がある)治療かというのは答えられないそうですが、生活に支障が出ることが心配なのであれば、主治医にアドバイスをもらうのがよいと思う、とのことでした。
いかがだったでしょうか。少しでも疑問は解消できたでしょうか。
がんが怖いと思われがちなのは、やはり「手遅れ」とか「死に至る可能性が高い」といったイメージが強いからだと思います。確かにむずかしい部位のがんだったり、ステージが進んでいた場合などの苦しみは想像に難くありません。そういう方々から見れば、私のような患者は本当の闘病の厳しさや苦しみを知らないと感じられるかもしれません。
でも、逆にがんになったとしても、私のような場合もあり、日常をすべてあきらめる必要が必ずしもないことを知っておいてほしい、と思うのです。
がんの治療には体調の問題だけでなく、生活のために仕事を続けたいけれどどのくらい可能なのか、というような不安も多いと思います。うかつに能天気なことは言えませんが、前述したとおり、がんになったから、放射線治療をしているから、抗がん剤を処方されたから、と、それだけで今までの生活が全部崩れてしまう、ということではないということは何となく理解いただけたのではないでしょうか。
まずは、標準治療でなにができるか、そしてその治療方針にはどのような影響がありそうで、その中で自分はどうしていけそうなのか。
優先順位なども含めて、まずは周囲や主治医としっかり相談してみるといいのではないかと思います。