第1回、第2回、第3回とご紹介してきたお守りレシピの最終回になります。人を安心させる絶大な効果があるといわれるハグや、自分の体を自分で優しく叩いたり、今いる場所を替えてみたりと、とりあえずできそうなことからひとつでもやってみましょう。
教えていただいたのは
伊藤絵美さん
Emi Ito
1967年生まれ。公認心理師、臨床心理士、精神保健福祉士。カウンセリングの専門機関「洗足ストレスコーピング・サポートオフィス」所長。クライアントへのカウンセリングのほか、企業研修やセミナー、ワークショップを積極的に開催。『セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク』(晶文社)など著書も多数。
体をなでたり、たたく
自分の体を自分の手で優しくタッチすると、心身のつらさがやわらぐことがあります。頭、首、胸やお腹…体のどこでもOKです。
なでたり、トントンと軽くたたくのも効果があります。目をつぶって、手の温かさを感じながらやってみましょう。
居場所を替える
トイレに閉じこもると落ち着くという人は多いもの。ポカポカした便座ならなおさらです。
トイレでなくとも、今いる所から離れて場所を替えることは心理学的に「タイムアウト」と呼び、気持ちを静める効果があるのです。
ギュッと抱き締める
ハグをしたり抱き締めるという行為には、人を安心させる絶大な効果があるといわれます。
実際に家族や友人、ペットとハグするのもいいけれど、ぬいぐるみやクッション、枕をギューッと抱き締めても似たような効果が得られます。
まわりに何もなければ、自分の体に手を回して、自分でハグするのもいいですね。
イラスト/雨月 衣 指導・監修/伊藤絵美(洗足ストレスコーピング・サポートオフィス) 構成・原文/蓮見則子