ようやく秋を感じるようになりましたが、コロナに長梅雨、猛暑に残暑と試練が重なった今年。
4月に自粛生活が本格化した頃は「今までも家での仕事が多かったし、自分への影響は比較的少ないかも」と楽観視していましたが、さすがに最近は「ちょっと甘かったかな」と感じています。
理由はいくつかありますが、そのひとつがからだの変化。間違いなく、硬くなっているのです。
自粛前はジムでときどきパーソナルトレーニングを受けていたので、からだの状態をチェックしてもらい、それにあったストレッチや筋トレをすることができた。
でも、今はすべてが自分頼み。
とりあえず、ジムで教わった家でできることをちょこちょこやっていたのですが、あるとき気づいたのが「ストレッチをあまりやっていない……だからからだが硬い?」ということ。
「これはまずい」と思っていたとき書店で手に取ったのが、運動指導士の森拓郎さんが書いた『ボディメイクストレッチ』。正直に言って、ボディメイクに強い願望があるわけではないのですが、プロローグにあったこの文章にハッとしました。
「まずは、筋トレ以前。」
「確かにそうかも!」と思い読み進めると、“体重はそれほど増えていなくでも、年齢を重ねるとボディラインが崩れるわけ”がわかりやすく書かれていました。
その大きな理由は「重力によって背骨が縮んでつぶれてしまったり、長年の歩き方や座り方のクセで関節がゆがんでしまったりして、骨格という体のラインをつくる土台そのものが変わってしまったから」
また「筋トレをすると、脂肪が落ちて筋肉に代わる」と思っている人が多いけれど、それは勘違い!
「姿勢が悪い状態で間違ったフォームでトレーニングを行うと、(筋肉を)つけたくもない肩や腕、前ももばかり使ってしまい」、「しかも筋肉は脂肪の下につきますから、そのせいで太く見えた部分が逞しくなってしまった!と勘違いしてしまう人も多い」というのです。
この本では、自分の気になる部位やライフスタイルからいくつかのストレッチを選んで、まずは2週間、一日5分からでも毎日続けて習慣にすることをオススメしています。
たとえば、二の腕が気になる人は内巻きに丸まってしまった肩関節のストレッチなどを、すき間時間でストレッチしたい人は電車内でできる胸の筋肉のストレッチなどを。
とりあえず私は、以前通っていたヨガレッスンやジムトレーニングでやっていた動きをいくつか見つけたので、それらを重点的にやってみることにしました。
「からだが覚えているからやりやすい」というのがその理由ですが、「覚えている」って大きいですね。「このやり方で、これくらいの強度でいいのかな」と不安にならず、自信を持ってできるから!
ストレッチは地味な動きが多いけれど、積み重ねれば本来の自分のからだを取り戻せそう。
とりあえず、ジム再開を見据えてここからもういちど始めてみようと考えています。
そしてもう一冊、私の“心のストレッチ”になっている本をご紹介。
『夜は短し歩けよ乙女』などで人気の作家・森見登美彦さんの『ぐるぐる問答 森見登美彦氏対談集』です。
ここには作家や漫画家など16人の方との対談が収められていますが、私が繰り返し読んでいるのは作家・伊坂幸太郎さんの回です。
伊坂さんも森見さんも、お互いの作品の愛読者。
作家への道のりや締め切りの悩み、おふたりが相手から受けた刺激ややっかみ(!?)などが存分に語り合われていますが、私自身おふたりの愛読者なので「そうなんだ!」「なるほど!」と言いたくなるところばかり。
そして、彼らの伸びやかな想像力が創る世界へまた行きたくなるのです。
当分続きそうなウィズコロナの時代ですが、そこで大事になるのは心身両面をほぐしたり、のびやかにすることなのかもしれない。
感染対策はもちろんですが、そんなことも心がけておこうかなと思っています。