<お悩みその12>
頼まれごとやお願いごとなどを聞くと、自分の事よりも先に考えてしまい、行動してストレスを感じてしまいます。自分優先で物事を考えたいが、性格が邪魔してる。(51歳・会社員・東京都)
<お答え>
私もまったく同じなんですよ! 困ってる人がいるとどうしても助けてしまう。それで頑張りすぎて、自分が疲れちゃうんですよね。お気持ちがよくわかります。
でも、私はコロナで仕事がキャンセルになったりして、人助けをするどころじゃなくなってしまった。お金と、動ける自由がないと人を助けられないんだなと痛感しました。自分が余裕があって、ハッピーじゃないと人助けはできないんだということを、還暦をすぎてやっと学び出したところです。
頼まれたら全部助けてしまっていた私は、もう疲れた! と思って「全部助けない」をやってみたことがあるんですよ。例えば、クラウドファンディングも、最初片っ端からドネート(寄付)していたんですけれどキリがない。思い切って全部やめてみた。今までだったらちょっと無理すればできるかな? な仕事も全部キャンセル。そうしたら、それはそれで心が苦しかったんです。身体と金銭的には楽になりましたが(笑)。何もかも断ってしまうのは、私の性じゃない。それで、「私は人助けが好きなんだ」と気づいてしまいました。
人助けは義務じゃない。疲れきるまでやることじゃないです。自分の身体と心が健やかでいられるときに「好き」でやるぐらいにとどめてはいかがでしょうか。釣りやテニスが好き、ぐらいの感覚で(笑)。
見返りは求めてはいけません。助けた相手に利用されることもあります。でも、「あなたが好きで勝手にやったことでしょ」と昔、私の母に言われました。これ、格言ですよね。母も下町のお人好しお節介おばさんだったから、私の世話好きはDNA遺伝子からなのかもしれませんね。
人助けは娯楽だ、ぐらいに考えて、見返りがなくても笑ってすませられる範囲でやりましょう。あなたの時間やお金が犠牲にならないように。芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を思い出して! 蜘蛛の糸は垂らしてあげすぎちゃダメなんです。人が溺れてつかまってきたら、自分に浮力や体力がないと自分まで沈んじゃう。無理は禁物です。
この方はきっとまじめな方だと思うので、100%自分ファーストでやることはきっと無理。人助けをまるっきりやらないのも苦しくなると思います。人助けをできる範囲でしつつ、ちょっとだけ自分優先にしてみましょう。疲れたら、友達にLINEで30分だけ話そうと言ってみる。助けてもらうことも必要です。人を助けるには、自分に浮力と体力をつけること! 私は、還暦近くになってから中学時代の同級生と改めてつながって、精神的に助け合っています。互助会みたい(笑)。
自分を許して、人助けは楽しむ。この精神で、無理せずやってみてくださいね。
イラスト/松元まり子
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