自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
心と体にきく 毎日のツボ
第2章 生活習慣病にならないために
第2章では、具体的な症状別に効くツボについてご紹介していきます。
症状は人によって違いますが、女性ホルモンの減少により起こるといわれる更年期障害。
少しでも楽に過ごせるよう、「更年期障害の症状」をやわらげるツボをご紹介します。
「更年期障害」は、閉経前後の主に女性特有の症状で、女性ホルモンが減少することに起因しています。ゆえに最近では男性の更年期障害も見逃せなくなっています。
症状は人それぞれで、イライラ、不眠、高血圧などさまざまですが、少しでも軽くのりきれるように、知っておくと便利なツボを紹介します。
東洋医学では、かかとは生殖器系と深く関係すると考えられていて、かかとの小さい人や触ってみてはりのない人は更年期障害に悩まされやすいといわれています。ツボはかかとのまわりに集中しています。アキレス腱と内くるぶしの間にある「 太谿(タイケイ)」、その「太谿」から親指の幅ひとつ分下のくぼみの「水泉(スイセン)」、さらに内くるぶしの真下の「照海(ショウカイ)」です。
これらはすべて精気を貯蔵して発育、生殖に関係する「腎」のツボです。それぞれ7秒間ずつしっかり押したら、かかと全体を手のひらで包むようにしてマッサージしましょう。
かかとまわりには生殖器系と関係のあるツボが集中しています!
「太谿(タイケイ)」「照海(ショウカイ)」「水泉(スイセン)」
「太谿」は、アキレス腱と内くるぶしの中間に位置し、「照海」、内くるぶしの真下のくぼみの部分、「水泉」は、「太谿」から親指幅1本分下にあります。
押す側の足を反対側の脚にのせて、3つのツボをそれぞれ7秒ずつ親指を重ねてしっかり押してから、かかと全体を手のひらで包み込み、3つのツボを巡るようになでさすってマッサージしましょう。
次回は、辛い「坐骨神経痛」に効き目のあるツボをご紹介します。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子