京都の「北野天満宮」のそば、上七軒は、京都五花街のひとつ。石畳がつづく道には、趣ある町家が続く京都らしいエリアです。舞妓さんや芸妓さんが芸を磨く「上七軒歌舞練場」のそばに西陣に工房を構える呉服商「弓月京都店」があります。
ここは、オシャレな和服ファンが全国から通う店。社長である野中順子さんの優れたセンスにより選ばれた、オリジナルの品々をはじめ、さまざまな品が店に並びます。
そもそもこの店は、西陣に独自の工房を構え、高い技術で知られる織元「奏流舎」の直営店なのです。「もっと着物を気軽に楽しんでいただきたい~」という野中さん。ご自身が企画する着物を楽しむ文化イベントなども開催なさっています。たまにフラリと店を訪れると、「あ、また新しいものがある」と思わず手にとりたくなる素敵な品々に出会えるのです。
そのひとつが、「プチリバティー」小さな自由と名付けられた布で作られた和装小物シリーズ。丸をモチーフに織られた布は、西陣御召で、その上品な輝きに上質感を漂わせます。しかも10色ほど揃うカラーバリエーションの豊富さにはビックリ。
その布を使い、さまざまなサイズのポーチやバッグ、名刺入れ、メガネケースなどが揃い、好きな色でトータルなおしゃれを楽しむこともできるのです。訪れるたびに、その種類は増えています。
もちろん仕立てもしっかりしていて、使いやすさなど、あらゆる面に野中さんの厳しい目が注がれた品々です。高級な着物に使われる西陣御召の生地を使ったものと聞くと、和装小物と思われがちですが、洋装にもふさわしいモダンさを備えているのが、このシリーズ。
「バッグの中にこういうカラフルな小物があると、元気がでるでしょ!」と野中さん。何に使うかは、持つ人次第。そんな自由さが、このシリーズの名前の由来かも…。
革製の小物にはない、どこかやさしい雰囲気は、上質の西陣御召という素材だからでしょう。「次は、この色で揃えようかな~」と、毎年、使う色を変えるのも楽しいもの。またご自分のラッキーカラーで揃える方も多いそう。「ホント、なんか元気がでますね~」と思わず。がま口タイプは¥1,500~。化粧ポーチタイプは¥2,000~(税別)
和装小物の中にも、こんなおしゃれな品があるとは…。着物をお召にならない方でも、ぜひ足を運んではいかがでしょ。でも、このお店に来ると、「着物もいいなぁ~」と思ってしまうかもしれません。
弓月京都店
京都市上京区上七軒701
075-467-8778
営業時間:10:00~18:00 水曜定休
小原誉子
ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」