こんにちは、水ソムリエ&水鑑定士の竹村和花です。
日本の夏とヨーロッパの夏の一番の違いは「湿度」。気温だけでなく湿度が上昇する日本では、この時期「食中毒」には特に注意して頂きたいと思います。
今日は、夏の食中毒とデトックス・ウォーターやビタミン・ウォーターづくりでの注意点をテーマにお話ししたいと思います。
<食中毒対策の基本1 ~まずは洗う~>
毎年、夏に帰国する度に感じるのですが、日本の夏は湿度が高くウエッティ。
空港に着いた瞬間に感じるモワッと感は、日本の方が台湾やハワイ、シンガポールに出かけられた時に空港で感じる”熱帯”の湿気と似ています。
日本では、“梅雨入り”を境に気温だけでなく湿度が上昇し、普段なら何でもない場所やタイミングでカビが生えるようになります。
夏場(6月~9月)に発生する食中毒は、たいてい細菌によるものです。
食中毒を起こす原因菌は、人の皮膚や土・水など、どこにでもいて特別な菌というわけではありません。
そのため、手や果実の皮に付いていた菌や果物ナイフやカッティングボード(まな板)に付いている菌が入り込むのを予防することが大切です。
一番カンタンで確実な方法が「洗う」こと。
デトックス・ウォーターやビタミン・ウォーターを作る前に、まず手を洗う。それからカットする前に果物を皮ごと洗っておくことがポイントです。
またフルーツをカットする果物ナイフやカッティングボード(まな板)が清潔な状態かどうかもいつも以上に気を付けて下さい。
<食中毒対策の基本2 ~しっかり乾燥する~>
また、カビに限らず、菌類は湿度と温かい温度が大好き。
「生乾き」は、この時期絶対NGになりますので、洗ったあとは水切り乾燥ではなくペーパー・タオルで水分を拭うなどして乾燥スピードを速めて下さいね。
食器乾燥機の中に入れっぱなしにするのも禁物です。6月~9月いっぱいまでは、洗う→乾燥→収納を徹底して下さい。
食器やテーブル用のフキンも清潔状態に注意して下さいね。
何日も同じフキンを使っていると、逆にフキンの中で増殖したバイ菌を色々なところに塗りつけて拡散してしまいます。
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<食中毒対策の基本3 ~時間と温度に注意~>
最後は、デトックス・ウォーターやビタミン・ウォーターを作ってから口にするまでの時間と温度に関する注意です。
これは食中毒の原因菌に限らず、全ての生きものに共通することですが、命あるものはみな熱帯気候に近づけば近づくほど繁殖力が増し爆発的になります。
どんなに清潔に注意して作ったデトックス・ウォーターやビタミン・ウォーターでも、食中毒の原因菌をゼロにすることは限りなく難しいものです。
そこで大切なことは、原因菌が増えるのをできる限り抑えること。
ひとのカラダには、ある程度まで雑菌に耐えるだけのチカラがありますので、原因菌が増えるのを極力おさえてあげれば、食中毒を発症することはありません。
そのため、食中毒を防ぐ上で最後に気を付けて頂きたいのは「時間と温度」です。
気温の上がるこの季節、デトックス・ウォーターやビタミン・ウォーターを作ったら必ず冷蔵庫に入れて保存すること。1時間程で冷えてきますので、その日のうちに飲みきって下さい。
また「どうしても常温で飲みたい」という方は、水道水で作る時は一度沸騰させたものを冷まして使い、作り終わったら1-2時間で飲みきること。
これまで日本の雑誌やメディアでは、常に「水は常温で飲むほうが良い」と繰り返されてきました。
けれど、これは時と場合によります。
気温も湿度も高いこの季節、ペットボトルの飲み口に直接口をつけて、30℃近くなる室内で長い時間放置すれば唾液に含まれる口の中の雑菌は、時間の経過と共にどんどん増えてしまいます。
当然、カットしたフルーツやミントなどに付いてほんの少し残っていた雑菌も、30℃近くなる室内で長い時間放置すれば、時間の経過と共にどんどん増殖してしまいます。
食中毒は、食中毒を起こす原因菌やウイルスなどがついた食べ物を食べることによって、下痢や腹痛、発熱・吐き気などの症状を伴う病気です。その原因菌や状況によって食べてから症状が出るまでの時間や症状は色々ですが、時には命にかかわるものだという事を覚えておいて下さいね。
<6月のおすすめ銘柄-1>
VITA SNELLA(ビータ・ズネッラ)
カルシウム・マグネシウムの分量比が良く、重炭酸塩がメイン組成の超軟水です。多少ナトリウムを含んでいるので、カット・フルーツなどを加えビタミン・ウォーターにして夏場の水分補給に使うと便利(要冷蔵)。
【水タイプ】
産地泉源:イタリア/ロンバルディア州
発 泡 性:○無発泡タイプ ※気温により微発泡
湧水温度:記載なし
知覚ほか:微かなエグ味,無色/ pH7.4
ミネラル:ナトリウム3.4mg,カルシウム84mg,マグネシウム32mg,カリウム1.3mg,重炭酸313mg,塩化物4mg,硫酸塩87mg,硝酸塩4.5mg,フッ化物0.3mg,シリカ10mg※イタリア国内での分析による(per.L)
【水ソムリエの飲み方レシピ】
夏場、どうしても常温でミネラル水を飲みたいという方は500mLサイズのペットボトルであっても、飲み口に直接口を付けるのは控えて下さい。これは唾液の混入による雑菌の増殖や食中毒を予防する上で大切なことです。気温・湿度ともに上昇する6月以降は、飲みきる分だけグラスに移して飲むよう習慣づけて下さいね。
<ショップ情報>インターネットのショップ、アマゾンなど