どうしてお腹がへこまなくなるの?
「一番の原因はお腹まわりを含めた体幹の筋力が落ちてしまっているから。筋力がないと脂肪や内臓を支えられなくなり、お腹がぽっこり出てへこまなくなります。また、呼吸が浅くなり、肋骨を大きく広げたり閉じたりしながら呼吸ができなくなることも、お腹の力が抜けてお腹がぽっこりする原因のひとつです。大きな呼吸を意識しながらお腹まわりの筋力をつければ、出っぱなしお腹がへこんできますよ」(竹田 純さん)
お腹をへこませるなら、上体を起こす腹筋より床バレエの脚上げがおすすめ
「お腹が気になるとあお向けになって上体を起こす一般的な“腹筋”運動をする人が多いかもしれません。でもあの動きはお腹に筋力がない方だと、首や腰の力で無理に上体を持ち上げてしまって、お腹の筋肉を使うどころか腰や首を痛めてしまうことがあります。今回紹介する床バレエの「片脚追いかけっこ」では上体はひじで支えて、付け根から外旋させた脚を片脚ずつ上げて下ろすことで、お腹まわりの筋肉をダイレクトに鍛えることができます」
お腹をぐいぐい引き締める
【片脚追いかけっこ】
片脚ずつ脚を上げてお腹の筋肉を奥まで刺激します。初めから無理に脚を高く上げなくても、できる高さから始めましょう。
あお向けになり、肩の下にひじがくるように腕を床に置いて起こした上体を支えます。両脚は太ももの付け根から外旋させるようにして真っすぐ伸ばしましょう。
右脚をつま先まで真っすぐ伸ばしたまま、お腹の力で床から浮かせます。
上げた右脚にそろえるように左脚を上げます。両脚が床から離れるときがいちばんキツイので、お腹にギュッと力を入れて両脚を上げましょう。このとき、腰が反ったり、肩が上がらないように注意。
さらに右脚を高く上げます。息が止まらないように深い自然呼吸を繰り返しましょう。
高く上げた右脚にそろえるように左脚を上げます。次に右脚、左脚の順にゆっくりと左右交互に動かしながら脚を床へと下ろしていきましょう。これを5セット行います。慣れてきたら8セットを目指しましょう。
脚を上げるときに、肩に力が入って首がすくんでしまうとお腹に効きません。肩の力を抜いて、首は長く保ちましょう。
腰が反って胸が張ってしまうのも、お腹に効かせられないポーズ。胸から恥骨までが一直線になるように姿勢を保ちましょう。
つらい人は膝を曲げて行いましょう
脚を伸ばしたまま脚を上げるのがつらい人は、膝を曲げて行ってもOK。ただしお腹で脚を上げる意識を忘れずに、お腹の力は抜かないように気をつけて。
「お腹まわりに筋肉がないとちょっとツラいエクササイズかもしれません。でも初めは少し床から脚を浮かすだけでも大丈夫! 毎日少しずつ続ければ、2週間でお腹の力で脚を上げられるようになります。脚はバレリーナのようにつま先までピンと伸ばしてくださいね!」
【教えていただいた方】
一般社団法人床バレエ協会代表。パリでクラシックバレエやコンテンポラリーダンスを学んだ後、フランスをはじめヨーロッパのバレエ団で活躍。現在、指導者としてSNSやYouTubeで床バレエの情報を発信。著書『マネしたらやせた! 30秒だけ床バレエ』(講談社)も好評。
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/木村三喜 取材・文/山本美和