同じ温度でも感じ方は異なります
昔の話ですが3月ごろにアメリカ西海岸を旅していた時、宿泊していたコテージのプールに数人の人が飛び込むのを見て、『こんな寒いのになぜ!』と思った事があります。
こっちはダウンこそ着てはいないものの、上着を着て「寒っ!」って言っているのに、あちらの方はヘーキ顔で、ザブンと水の中。
なんでしょう? 確かに日本を旅する海外の方は、少し薄着のような気もしますし、何かカラダの構造が違うのか、確実に皮膚感覚は違っているように感じます。
このように同じ温度でも人それぞれ、寒さ、暑さの感じ方は異なるということです。個人差によるところが大きく、性差や体質、体格の差、筋肉量などによっても「あつがりさん」「さむがりさん」とさまざまです。
私たちは寝ている時は自律神経が緩やかモードになるため、自らの体温調整も日中に比べ精密ではなくなります。そのためお腹を出して寝ていれば、風邪もひくかもしれません。
今のように毎日、口から「暑い!」を連発するような時期は、自分の夜間の体温調整はある程度エアコンなどに頼り、心地よい温度管理をしてもらう必要があります。
寝室の快適な温度とは?
そうなるとその寝室の心地よい温度ですが、一般的には
夏:26℃前後、冬:16℃前後
とされています。
しかしこれも個人差がかなりあります。すでにご経験済みの方もいると思いますが、パートナーさんと寝ているとエアコンの設定温度がシロクマが住む地域並みになっていた!とか、エアコンスイッチの争奪戦など、寝室の温度設定はなかなか難しいのが現実です。
さらに先の温度は一般的なものであり、平屋の住宅、マンションの最上階、もしくは1階、都心で周囲がコンクリートのみ、避暑地のような風通しの良いところ、さらには南向き、北向き、家の素材、グリーンカーテンのあるなし……など、とにかく皆さんが寝ている場所は同じではないため、一概に「この温度がいいですよ」とお伝えしても、どうも自分には合わないなぁと思うのも無理はありません。
必要なのは、その寝室で自分の快適温度を知ること
うちの実家には、誰かの北海道土産なのか<木彫り熊の温度計>が壁にかかっています。相当昔からそこにありますが、実はこれが意外といい仕事をしてくれます。「見える温度と感じる温度」の差です。
私たちは毎日の天気予報で「あー、今日は36度もある!」とか話していますが、実際、自分の家のリビングなどは何度なのかご存知でしょうか。リビングは人の出入りも多く、室温は最大公約数的ですし、何なら衣服での調整も可能ですが、
問題は、そう!寝室です。
先にお伝えした温度に近いでしょうか。それともかなり違っているのか、まずは可視化をおススメします。
何でもいいですから、寝室に温度計(できれば湿度計がついていて、夜間に点灯しないもの)を準備して、自分が心地よく眠れる温度は実際、何度くらいなのかを見てみてください。
エアコンの設定温度と異なる場合もあるでしょうし、建材の蓄熱によっても、その日その日で異なるかもしれません。
まずは自分が気分よく眠れる場所の温度は何度なのか? それを確認してみてくださいね。
では、今宵も良い眠りを。
眠りの力があなたを変えるネムリノチカラ代表、快眠コンシェルジュのヨシダヨウコでした!