足の爪にも正しいケアを
「足の爪は、地面からの圧力で正常なカーブを維持できています。コロナの影響で歩く距離が減っていることも、爪トラブル増加の一因だと考えられます。つま先で地面を蹴って歩くように心がけましょう。また、陥入爪の一番の原因は深爪です。予防するには、普段から正しい爪の切り方を心がけることが大切になります」
●爪の切り方
「爪は切りすぎても伸ばしすぎても巻きやすくなります。爪の長さは、上から見たときに指先とほぼ同じくらいがベスト。切り方としては、爪の先をほぼスクエアに切ったあと、両角を少し落とすスクエアオフに。やすりをかけ、爪の端をなめらかに仕上げましょう」
爪の切り方ポイント
- 1. 風呂上がりなど、爪が柔らかいときに切ると切りやすい
- 2. 指先とそろうくらいの長さに切る。白い部分も1㎜ほど残す
- 3. 最初は浅めに刃を入れ、爪の先が真っすぐになるよう調節する
- 4. うまく切れない場合は、直線刃の爪切りやニッパーを使って
- 5. 爪の先をスクエアに切ったあと、両方の角を少しだけ落とす
- 6. 切った爪の端がなめらかになるよう、仕上げにやすりをかける
- 7. 巻きが強い場合は自己流で切らず、医療機関でカットしてもらう
靴を選んで巻き爪予防
「靴は爪にも影響を及ぼします。大事なのは、靴を履いたときに足指を動かせる適度なゆとりがあること。予防を考えるならつま先に1㎝程度の余裕がある靴を選び、歩くこと。歩くと爪に適度な圧力がかかり、正常なカーブが維持できます」
- 1. つま先に足指が動かせる1㎝程度の余裕があること
- 2. ヒールが高すぎない、前すべりしない靴を選ぶ
- 3. ひも靴は履くときにひもを結び直し、足にしっかり合わせて
塩之谷 香さん
Kaori Shionoya
62歳 整形外科
塩之谷整形外科
「爪の外来で、毎日50人ほどの爪の患者さんを診ています。巻き爪で悩んでいる人は多いですね。巻いている爪は超弾性ワイヤーを使って治療。患者さんの本来の爪の形に戻すことを目指して治療しています」
撮影/素敵女医 イラスト/ミック・イタヤ 取材・原文/上田恵子